第179回 2010年は共同最適化

Pen Iconこの記事の執筆者

赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

■終わりの始まり

新年明けましておめでとうございます。

2010年を迎えました、皆様にとって最良の一年となることを心よりお祈り申し上げます。

今年の筆者が唱えるテーマは”終わりの始まり”です。

これは、昨年来の良くなかった事象を断ち切って、新しい取組みを始めていく年にしたいと願う思考と、それを実現するための行動を表現してみました。

■部分最適からの脱皮

物流を取り巻く環境は劇的に変化しています。

荷主企業はこれまで実施してきた改善活動に加えて、更に大胆なコストダウンが求められるでしょう。

物流事業者も同様で、これまでとは根本的に異なる戦略を見つける必要があります。

荷主の物流事業者へ求める価値観や評価基準は大きく変わる時代となりました。

各々が自社の利益だけを追求した活動では、今後のグローバル時代を勝ち残ってはいけません。

自社が中心となった活動は、価値創造を行うビジネス全体では「部分最適」であり、本質的な意味での「全体最適」には及ばないと想像されます。

荷主も物流事業者も、それぞれの市場において整理・統合が進むと見られ、各社が求められる施策は、「全体最適」に他ならないからです。

■共同最適化

次なる施策として全体最適を目指す活動は「関連するステークホルダー」とのコワーク(協働)・コラボレーション(共同)ではないかと思います。

ムダを無くした効率化も環境問題への対策も、関連するステークホルダーと一体となった社会活動が、企業のサスナビリティ(持続可能性)実現への活動だと考えます。

自社だけの利益を考えずに、関連する企業を取り巻いて共同で最適化を図る活動が社会に求められるこれからの企業像だと筆者は思考します。

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

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