第62回 狙われる物流企業銘柄(1)

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

物流企業銘柄(陸運・運輸・倉庫)が、外資系の投資ファンドの注目を集め ています。

その物流関連銘柄を選択する理由として、いくつかの要素があります。

(1)他業種と比べて業界再編が遅れている
(2)欧米の物流企業はM&Aによって、企業価値が増大している
(3)業種として、堅調なトレンドにあり成長性が見込まれる  

投資目的は、キャピタルゲインの追求であり非上場企業であれば、IPO (株式公開)。

上場企業であれば、保有後一定期間を経て売却益を狙います。

東証が発表している上場企業の業種別PER・PBRでは、  

■東証2192社の平均(一部、二部※マザーズは含まない)
(1)PER 26.7倍
(2)PBR  1.4倍  物流セクターでの平均  
①陸運44社    平均PER 35.3倍 平均PBR 1.5倍  
②倉庫・運輸27社 平均PER 20.6倍 平均PBR 1.2倍   

これらの指数を見ると、業種平均値は全銘柄平均値と比較して陸運セクター は上にあり、倉庫・運輸関連セクターはやや低めである事がわかります。

投資ファンドが狙う、リターンが期待できる銘柄はPER・PBRが業界水準よりも低く、将来における株価上昇が見込まれる企業に投資を行います。

次回は、外資系投資ファンドの視点から見た将来の株価上昇が期待できる 企業の見極め手法を分析してみます。

□PBR …株価純資産倍率  = 株価÷1株当たり純資産

□PER …株価収益率  = 株価÷1株当たり利益

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

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