物流コンサルタントの視点 2020.09.15

在庫管理の徹底で物流費を下げる方法

コロナ禍において、経済悪化の影響が進行しており、一部の業界を除く企業が取扱量減少により荷動きが停滞しています。需要が増加する製品と減少する製品の差が顕著に表れている状態です。

この時期、荷主企業が気を付けなければならない課題の一つが、滞留期間の長期化によるデッドストックの増加です。その影響により、保管スペース不足となり、スポットで外部倉庫を借りざるを得ない荷主企業もあるのではないでしょうか。

「欠品は悪」という考えが招く、物流コスト上昇

荷主企業の営業担当者としては、得意先の注文に対して、「すぐに納品したい」という想いがあり、必要以上に在庫を持つ傾向があります。「欠品は悪」という考えです。在庫を潤沢に持つことで、販売機会損失の発生を避けることが狙いです。

しかし、欠品による機会損失は具体的にどの程度の頻度で発生し、どれぐらいの機会損失、つまり売上に影響したのでしょうか。

このコロナ禍において、保管スペース不足となったのは、荷動きの停滞だけでなく、不稼働在庫の存在も影響しているのではないでしょうか。

荷主企業も売上減少で厳しい中、コストを削減しなければなりません。

その1つとして物流コストがあげられます。在庫に関連する物流コスト削減としては、保管単価の廉価な倉庫へ保管場所を移すというのもあるでしょう。

その前に、まずは外部倉庫に保管されている製品の在庫期間から不稼働在庫を抽出することです。

以下3つのポイントを見ることが重要です。

1.荷動きがない製品を抽出する

出庫がないにも関わらず、入庫が定期的にされており、結果、在庫過多になっている製品です。または、入庫も出庫もなく半年以上荷動きがないために倉庫に滞留している在庫です。出庫の予定があるのか、販売終了となった製品が忘れ去られて倉庫に残されたままなのか、在庫超過の理由を明確にする必要があります。一つの指標として、半年以上入出庫もなく、在庫している製品をターゲットとして見ることができます。

2.在庫品の責任所在を明確にする

1において、荷動きがない製品を抽出できたら、次にその在庫の責任所在を明確にすることです。在庫が増える理由の一つとして、責任所在が明確になっていないことがあげられます。

3.在庫することで発生している物流コストを見える化する

ここが一番重要です。在庫が多いということを理解しても、その在庫に対してどれぐらいの物流コストが発生しているかということを理解してもらう必要があります。2において明らかになった在庫の責任者に対して、不稼働在庫に関わる物流コスト(付加コスト)を示すことです。

荷主企業の物流部においては、在庫管理の領域に踏み入れることは社内の反発に会う可能性があり、一歩引いてしまいがちです。しかし、物流部の役目としては、不稼働在庫を抽出し、それらに対してどれぐらいの物流コストが発生しているのか示すことが重要です。大事なのは、社内に対して物流コストの意識づけをすることです。“物流コスト削減”の取組は、実は自社内で取り組める要素があるのです。物流企業や3PLへ任せるだけでなく、荷主企業自らもできることから取り組んでいきましょう。

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Pen Iconこの記事の執筆者

田代 三紀子

船井総研ロジ株式会社 シニアコンサルタント

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