物流コンサルタントの視点 2020.08.04

物流管理者なら知っておきたい危険物の取扱いに必要な資格

新型コロナウィルスの影響により様々な業界の物流に問題が生じています。特に顕著なのが「代替の利かない」「専門的要素の高い」物流に該当するものです。 これまで物流に注目していなかった企業(または、注目していたが専門的要素の見落としがあった企業)は、輸配送を継続することが難しくなるでしょう。

物流業務に必要な専門的な知識や資格

ではなぜ上記のような状態に陥いるのでしょうか?

それは物流を担っている倉庫が専門的な知見や資格を必要とする業務を行なっているからです。

一部の荷主企業は、物流オペレーションに関する専門的な知識の必要性を認識していません。

例えば、「ドライバーが大型免許を保有してさえいれば、どんな荷物でもトラックで届けることができる」「倉庫での軽作業は、誰でもすぐに行なうことができる」「大きな商品や多くの荷物を運搬するフォークリフトの運転にはフォークリフト免許が必要」という程度の認識しかない荷主企業の担当者がいらっしゃいます。

しかし、製品の特性や形状・成分によって、輸配送や保管・荷役業務を行なう際に資格が必要な場合があります。

物流関連の資格 一例

主に化学品などの危険物を取扱場合に個人取得が必要

・危険物取扱者

医薬品・医療機器の取扱において、作業項目によっては物流拠点単位での取得が必要

・医薬品卸売販売業許可
・医薬品製造業許可
・医療機器製造業登録
・体外診断用医薬品製造業登録
・高度管理医療機器等販売業許可
・管理医療機器販売業届出

化粧品のラベル貼り、セット組業務に取得が必要

・化粧品製造業許可

その他

・動物用医薬品製造業許可

物流業務を委託する荷主企業にも責任がある

上記以外にも特殊な商材を取り扱う業界では資格が必要なケースがあります。資格を有していない物流拠点および担当者に業務を委託しているとコンプライアンス違反となり、荷主企業が責任を問われることもあります。

物流現場では作業を行なう担当者しか業務手順をきちんと理解していないケースがよくあります。それらのリスクに対して、物流業務を委託する側の荷主企業も気を配らなければなりません。
また、資格が必要な業務を無資格者が行なっていないかということも合わせて確認する必要があります。
物流業務は誰でも標準的に同様の生産性で作業を行なえることが理想です。しかし、業種業態別に取り扱い荷姿や発注ロット、作業員の業務負荷など、物流業務は様々であることが実態です。

危険物を取り扱う物流を再点検する

これまでの物流コンサルティング支援の経験をもとに、専門的な知見や資格が必要な業務を区分した業種業界別の物流診断サービスを立ち上げました。自社の物流が業界のどのレベルにあるのか、物流業務にコンプライアンス違反がないかなど、自社の物流を再点検することが可能できるサービスです。

コロナ禍で様々な負荷が生じている今、物流を客観的に分析し、できていることとできていないことを整理する必要があります。この機会に物流を再点検してみましょう。

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Pen Iconこの記事の執筆者

安川 洋介

船井総研ロジ株式会社 チーフコンサルタント

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