第310回 2018年の物流戦略~時流は大激変している~

Pen Iconこの記事の執筆者

赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

新年明けましておめでとうございます。

年末年始は皆さんいかがお過ごしだったでしょうか?

時流は大激変している

昨年後半から、時流は大激変しています。

今後、物流業界は過去に経験のないレベルで改革が行われます。

これまでの荷主と物流会社の取引関係は、枠組み自体が大きく変化します。

◆荷主企業優位で物流会社の選定を行う。
◆荷主企業は倉庫会社・運送会社を自社の選考基準のみで自由に選定できる。

まずは、こういった「荷主企業意が優位な立場にある」という 概念が急速に逆回転し始めている事実を、正しく認識する必要 があります。

米国の高速道路では「HOVレーン(High-Occupancy Vehicles)」 なるものがあります。

例えば、HOV-2 LANEと表示された看板のある最左車線は、 2人以上の搭乗者がいないと走行できない決まりがあります。

これは、積載率(乗用車であれば乗車率)を向上させ、 排気ガス排出削減と渋滞緩和を目的とした施策です。

日本の高速道路でも、積載率75%以上しか走行できない車線 などがあると面白いですね。

各車両の積載率はIOTの進化が後押しすることで可視化をすることができます。

いつくる?自動運転化の時代

自動運転技術は、我々が想像している以上のスピードで進化 しています。

気づいている荷主企業は時流を読めている! そう感じていない荷主企業は時流が見えていない。。。 ということです。

トラックドライバー不足が著しい輸送業界ですが、高速道路の自動運転化はもうすぐそこまで来ています。

2025年頃には、特定幹線が自動運転化され、そこから一気に高速道路のあり方が変わるものと思われます。

それまでの約7年間は、ドライバー不足による輸送難民が続出 する可能性があります。

トラック運転従事者は、55歳以上が 35%、25歳未満が8%という就業者構成です。

約82万人のトラック運転従事者は今後10年を待たずして 約22万人減少します。

なかでも中長距離ドライバーは極端な 高齢化が進み、毎年数万人程度減少するものと想定されます。

2018年は、荷主の輸送難民化が始まる苦難な1年となります。

安定的な輸配送計画を実現し、顧客への商品供給を止めない施策は、今月の弊社主催勉強会であるFOC(funai物流オープン カレッジ)第一講座”時流”にてお伝えします。

2018年の物流戦略におけるキーワード

(1)逆襲 (2)分散 (3)パラレル (4)パレタイズ (5)常用化定期化

◆運賃はいったいどれだけ上がるのか?
◆倉庫や荷役への影響はないのか?
◆内航海運や鉄道輸送はまだ輸送能力が余っているのか?
◆輸出入における海上輸送運賃はどうなるのか?
◆今はやりの大型マルチ型倉庫は活用メリットはなるのか?

それでは、激動の2018年ではありますが、当コラムでは可能な限りの時流情報を発信していきたいと思います。
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今後ともどうぞよろしくお願いします。

以上

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

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