第117回 ハイレベルな物流現場を持続する7つのコツ(5)

Pen Iconこの記事の執筆者

赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

7つのコツ(その4)「計画・進捗・報告と掲示板」

現場を運営する上で、最も重視されるのはセンター長のマネジメント力と思われます。

日々変化のある物量を事前に把握し、適切な人員の配置及び当日における工程毎の作業進捗管理など、現場に関わる多くの情報を把握しなくてはなりません。

センター長とは、その現場における「収益責任者」でもある訳ですから、過剰な人員は収益を悪化させ、人員不足は業務に影響を与えます。

センター長がまず第一にやれなければいけない事は、「作業計画」です。

生産の現場であれば、必ず「生産計画」に基づいて人員や時間を算出しコストを明確に事前管理します。

物流現場において、この「作業計画」が十分に成されていない現場はある意味「やっつけ仕事」となってしまい、高品質な物流サービスの実行は困難なことが想像されます。

次に、計画に基づいた現場運営の中で大事な事は、時間毎の「作業進捗管理」です。

計画通りに実行できているか否か、余剰人員や遅延している工程はないかなど、リアルタイムで管理をする必要があります。

波動の多い物流現場で、事態の遅れは即出荷業務に影響がでます。

入荷・入庫の工程からピッキング・出荷作業まで一連の作業フローにはその流れがあり、流れは順調に行くこともあれば、溜まりが出来る事もあります。

全ての現場をセンター長自らで、観察できれば良いのですがその規模や構造によっては、困難な事の方が多いでしょう。

「進捗管理」をスムーズに行うには、現場スタッフからの「報連想」が、重要となり、その体制を構築しなくてはいけません。

現場スタッフがその工程やセンター全体を運営しているという自覚と、与えられた職責に対する自意識をいかに定着できるかが、センター長のマネジメント力となります。

日々の計画は、掲示板やミーティングにて発表することによって、そのセンター全体の物量や、今日やるべき事の目安が全員に共有できます。

一人一人の意識の高さが、センター全体の士気となり、品質として表れて良い現場としての循環が成されます。

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

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