物流センター立ち上げ時の掟

Pen Iconこの記事の執筆者

田代 三紀子

船井総研ロジ株式会社 執行役員 兼 コンサルティング本部 副本部長

製造業・小売業を中心とした荷主企業に対して、物流戦略策定の支援を行い、物流拠点の見直し、コスト削減策の提案、物流コンペの支援を数多く行ってきた。また、物流子会社に対しては存在価値、あるべき姿の策定、他社との競争力評価(物流子会社評価)を行っている。得意なカテゴリーは、化学、日用雑貨など。また、物流をテーマにした数少ない女性コンサルタントとして、脱炭素、ESGロジスティクス実行に向けた研修やコンサルティングを行っている。

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物流業界では年始頃から燃料高騰が騒がれていました。ここ最近では、食品や日用品といった「より私たちの生活に身近な品物」の物価上昇が止まることなく続いています。

物価上昇と物流センターがどう関係するのか

物価上昇の理由は、原材料の高騰や物流費の高騰など様々ですが、あらゆるところで物価上昇が発生しているのが実態です。今後の消費動向から、生産計画・生産ロット・在庫リードタイムなどを見直さなければなりません。

企業の成長や販売戦略の変化、社会環境の変化に伴い、物流戦略の見直しも不可欠です。物流戦略の見直しは「物流センター」にも影響します。影響する点は、大きく以下の3つがあげられます。

物流センターへの影響

物流戦略の見直しによる物流センターへの影響と具体的な取り組みについて紹介します。

1.物流センターの配置(分散・集約・新設)

  • ・1センターのカバーエリアが広いため、担当エリアを分けるために拠点を分散
  • ・エリアによっては販売縮小にともない拠点の閉鎖(集約)
  • ・販売量の増加にともない、新たな機能を付加した物流センターを新設

2.物流センターの規模(拡大・縮小)

  • ・1センターで対応できるキャパシティを超えるため、新たな拠点への移管
  • ・荷量減少に伴い、物流センターの利用スペースを縮小

3.物流センターの機能

  • ・販売単位の変化により、複数アイテムのセット作業が新規で発生(流通加工)
  • ・輸入品の取り扱い増加により海上コンテナの入荷が増加(デバン可能なバースの確保)

物流センターを立ち上げる際には、このような背景を整理したうえで、要件に合致するセンター(場所)やセンターの運営に対応できる企業を選定していきましょう。

さいごに

「物流センターの立ち上げ」に、みなさんはどのようなイメージをお持ちでしょうか?

事前の念入りな準備が「物流センターの立ち上げの成功の秘訣」です。事前の念入りな準備とは、誰が、いつまでに、何をやるのか、といった役割分担とスケジュールを細かく設定することを指します。

立ち上げには予想できないことが多く起こります。「これぐらい大丈夫だろう」と思っていた些細な問題が、いざ本番稼働になると、トラブルの火種になることは、よくある話です。

そのようなことも踏まえて、危機管理を意識した、余裕を持ったスケジュールと人員配置が必要不可欠です。

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船井総研ロジ株式会社 執行役員 兼 コンサルティング本部 副本部長

製造業・小売業を中心とした荷主企業に対して、物流戦略策定の支援を行い、物流拠点の見直し、コスト削減策の提案、物流コンペの支援を数多く行ってきた。また、物流子会社に対しては存在価値、あるべき姿の策定、他社との競争力評価(物流子会社評価)を行っている。得意なカテゴリーは、化学、日用雑貨など。また、物流をテーマにした数少ない女性コンサルタントとして、脱炭素、ESGロジスティクス実行に向けた研修やコンサルティングを行っている。

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