3PL業者の選び方
国内の景気減速にともない、徐々にではありますが、総量としての貨物量が伸び悩む状況にあります。
その一方で、消費者の商品に対するニーズが高度化ならびに多様化しており、このニーズに対応すべく商品を供給する側の企業は経営戦略を消費者サービスの向上に、より傾注させつつあります。
インターネットによるネットビジネスは場所・時間・規模といった従来のビジネスの阻害要因を著しく低くし、バーチャルで瞬時に取引を実現する事が可能な為、インターネットによるビジネスが今後より伸展するわが国において、ロジスティクスにかかる負担はさらに大きくなると考えられます。
そこで、今号では、上記のような背景を踏まえ荷主企業として、これからどのような機能を有している3PL業者を選択していくのが良いかを考察していきたいと思います。
3PL業者の機能① 商流ノウハウの保有
3PLが一括で物流業務を受託しようとする性質を持っている以上、できるだけ広範囲の業務を一貫して取り組んでいる3PL企業に委託する事が有効である事は周知の通りです。
事実として、輸送という機能においては実運送のみでなく計画や管理及び評価の部分においても3PL業務の対象となっております。
さらに近年では、受発注業務を3PL企業が代行するという事も盛んに行われておりますので、商品特性に応じたサービスが提供される傾向が強くなってきています。
このような傾向を踏まえると、荷主企業にとって、商流ノウハウを持っている3PL企業に委託する事は、業務の効率化という面においても有益になると考えられます。
3PL業者の機能② ITへの投資
今日のロジスティクスにおいて、荷主企業が3PL企業を選択する際にもっとも重要な判断材料となっているものは、ITではないかと思います。
物流におけるITサービスは、①リードタイムの短縮 ②リアルタイム情報の把握を追及する方向で整備されてきたかと思います。
リードタイムの短縮
配送時間や在庫回転を迅速化しようとするニーズに対して、出来るだけ人の手を排除した機械化やITサポートを導入する事で応じようとするものです。
加えて、待ち時間の解消や実作業に至るまでの準備をいかに迅速化させるのかも課題であり、配車システムや倉庫システムの出現は、このような作業の迅速化をも解消させるシステムとなっております。
リアルタイム情報の把握
貨物の輸送状況をリアルタイムで把握し情報を前倒しで入手することです。
製造、販売手配の事前準備を可能にする事は、荷主企業のスムーズな企業活動をサポートする事になります。
また、在庫を把握する事は、在庫の無駄を排除し在庫量を最小化する有効な手段であり、荷主企業側から強く求められるIT機能となっております。
3PL業者の選定で迷ったら・・・
①及び②を有しており、且つ、荷主企業が望む他ニーズを適える事が出来る3PL企業を探す事は、容易な事ではありません。
荷主企業の中には、物流を管理する部門が無い企業もあるかと思いますので、その場合は、尚更、上記のような傾向が強いと思われます。
当社は、物流のプロフェッショナル集団であり、各業界及びロジスティクスの各機能単位で精通したコンサルタントが在籍しております。
また、ノンアセット型での3PL業務の役務を提供している当社は、前段申し上げた内容を実行に移したいがなかなか時間や知識がないという荷主企業に対して、ロジスティクスの各機能を横断的に組み合わせ最適な形で荷主企業に提案する事が可能です。
ロジスティクス活動において、何らかの課題を抱えられている荷主企業は、相談いただければと思います。