2023年の物流業界に何が起きる?激変の予感|プロが解説!物流改善の実践手法

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

前回のコラムでは2022年物流業界国内市況と2023年の課題について解説しました。
【前回の記事】2022年物流業界国内市況と2023年の課題

今回は2023年の物流業界を一足先に予測し、おさえておくべきメガキーワードを皆様にお伝えします。

輸送キャパシティと荷量

物流業界は大変革となる2024年の法改正前年であり、先行して4月1日から月60時間を超える時間外労働の割増賃金率が50%へ引き上げられます。
コロナ禍において、運賃水準は2019年からほぼ同等レベルで推移しています。2019年対比の荷量は未だ90%程度。現在は、荷量と輸送キャパシティの均衡が崩れた状態であり、輸送キャパシティが荷量を上回っています。

(図表1)

この環境下で2023年はどのような一年となるのでしょうか。

2023年のメガキーワードはズバリ7つ

  • ①運賃改定ウェーブは絶対に来る
  • ②海上コンテナ輸送は過去戻り
  • ③ESGロジスティクスの幕開け
  • ④物流委託先コンペ(物流コンペ)の大行列
  • ⑤輸送業界の大リストラが始まる
  • ⑥サステナブルな物流体制
  • ⑦物流サービスのトランスフォーメーション

皆様にこれら7つを丁寧にご説明するには、コラムといった伝達手法では伝えきれないので詳細は2023年2月に開催予定の“2023年時流予測セミナー”にてお伝えしますので、お楽しみにお待ちください。

当社へのご依頼テーマは“物流戦略策定”が最も多かった

2022年に弊社が実行した数十本プロジェクト型コンサルティングの中で、最も多いテーマは荷主企業の“物流戦略策定”でした。
このテーマは主に、今後自社の物流体制はどうあるべきか?自社及びグループにおけるサステナブルな物流体制を構築するための“あるべき姿”を明確にするプロジェクトです。拠点の統廃合やサプライチエーンにおける調達物流計画、令和時代における新物流体制の構築などです。


次に多かったのが、“評価・検証・診断系”のプロジェクトです。
こちらは、荷主企業の物流リスクやコスト水準についての評価や、温室効果ガス削減に向けた代替手段の検証および診断といった内容です。また、物流委託先の評価モデルの作成や、小売業が主に活用している“センターフィー”の料率設定、見直しなども含まれています。


3番目は、“物流コンペ”です。
既に物流コンペは各社が計画しており、当社へのご依頼も多数あります。コロナ禍では、情勢が読み切れないため物流コンペを控えていた荷主が動き始めました。物流オペレーション(拠点運営・輸配送・構内作業など)のコンペや新WMSや新物流管理システムの開発といったコンペも多くあります。

2022年も大変お世話になりました

皆様、本年も大変お世話なりました。年始のオミクロン株の感染急拡大で始まった2022年ですが、皆様にとってはどのような一年だったでしょうか?

物流業界は、これから正念場を迎えます。前述した7つのメガキーワードにあるように、来年は大激変が起こり得る激動の年となるでしょう。

船井総研ロジは、今後も可能な限りあらゆる手段(メルマガ・セミナー・SNS・プレスリリースなど)を活用して業界新情報・お役立ち情報などを発信していく所存でございます。

2023年も引き続き、どうぞよろしくお願いします。
皆様、よいお年をお迎えください。

2023年1月にお会いしましょう…
【前回の記事】2022年物流業界国内市況と2023年の課題

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