第70回 失敗しない為のアウトソーシング(4)

Pen Iconこの記事の執筆者

赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

前回、三段階での失敗について分類を行いました。

この中で、比較的早い時期に失敗が発覚する「初期段階における不具合型」を掘り下げてみます。

この場合の初期段階とは、キックオフ前後(1ケ月)ぐらいを想定します。

業務運営の当初より不具合が発生する理由の大半は、ほぼ『計画不足』によるものだと思われます。

荷主と物流サイドでの情報開示不足も、大きな要因 のひとつでしょう。

通常、業務開始に至るまでは『キックオフ・スケジュール管理表』などを 作成し、荷主・物流サイド・情報システムなど関係各社間で、役割や責任区分 更に進捗状況を共有します。

この『キックオフ・スケジュール管理表』の緻密さが、初期段階における不具合を発生させない最良のツールとなります。

『キックオフ・スケジュール管理表』の大項目として以下のポイントがあります。

1)契約の締結に関する項
2)運営組織・管理体制における項
3)情報システムに関する項
4)輸配送に関する項
5)現場作業・荷役に関する項
6)事務作業に関する項
7)マテハン・備品などに関する項
8)各種マニュアルに関する項
9)研修などに関する項
10)移転に関する項
11)保管・ロケーションに関する項
12)品質保証・改善に関する項
13)応援体制などキックオフ時における項

などと、大項目だけでもこんなに多くの管理項目があります。

これら大項目から⇒中項目⇒小項目と細分化して緻密化を行います。

さらに、担当部著(荷主/物流/情シス)や担当者(個人)、開始時期と 完了時期などの責任区分と納期は絶対に欠かせないものです。

これらの進捗を、プロジェクトメンバー全員が共有し互いに進捗管理を 行う事で、失敗しないアウトソーシングが可能となります。

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

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