第64回 ドライバー確保の小さなコツ!

Pen Iconこの記事の執筆者

赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

日本経済が少しずつではありますが、回復&昇り調子となっています。

7月からは、昨年のピーク時に向かって燃料価格も上昇し運送事業会社に とっては、とても厳しい状況でもあります。

大半の運送事業会社さんは、ドライバーの確保に困難を極め、新規受注より も新規のドライバー確保に苦労されているのではないでしょうか。

某東京都内に本社がありますA運送さんは、ドライバー1人の採用にかかる コストは、35万円と言ってました。

この35万円の採用コストも、定着する か否かは別のようです。

新聞折込、フリーペーパー、ネット媒体など各種の採用方法も買い手からすると、どれもありきたりな内容に見えるのかもしれま せん。

先日、ある運送会社さんの社長さんに従業員確保に関する面白い手法を聞きました。

その運送会社さんも、ドライバーの定着と新規採用に悩み続け、 一時は、既存の顧客への運送サービスの提供が危ぶまれる程の人材難となったそうです。

そこで、社歴の古いドライバーから比較的新しいドライバーにいたるまでの 全員へ、『新規採用と定着』についての個人面談を行ったそうです。

数十人の全ドライバーへの面談が終了し、ある新しい試みをやって見ること を思いついたそうです。

その試みとは、社内に『ゴフル部』を創設した事です。

これまでは、社長及び一部の幹部社員のみが行っていた『ゴルフ』を、会社の公式なクラブ活動のように認知し、社長及び会社で持っていた会員資格のある コース利用をゴルフ部へ開放したそうです。

更に、車庫スペースの配置換えを行い、練習用のネットも購入し部費を予算化 し、ゴフル未経験者にも社内ゴルフスクールを開校したそうです。

この時から、既存のドライバーの退社が無くなり、更にドライバー間の口コミで新規採用ドライバーが集まってきたそうです。

もともとが、社長のゴルフ好きからきた発想かもしれませんが、全ドライバーへの面談と思い切ったゴルフ部の導入が、従業員の指示を得た良い事例だと感じました。

中小企業にとって、従業員とのコミュニケーションと一体感のもてるイベントは 重要な企業文化だと思います。

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

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