第211回 ポスト3PLの時代(9)

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

前号に続き、Web通信販売企業A氏から相談された「物流コンペ」の模様を紹介
します。

自社の物流業務におけるブラックボックス問題は、コンサルタントB氏が各担当へ再度ヒアリングすることで、かなりの部分は解決できた。

しかし、自社の現状を把握・整理することに膨大な時間を費やしたこともA氏にとっては予想外であった。

この後、コンサルタントB氏がまとめた物流要求依頼書(以下、RFP)を物流コンペ参加企業へ配布し、提供情報及び回答フォームの統一化を図ることになった。

各物流企業は、RFPに記載されている回答フォームに基づいて一次提案書を提出するのである。

既存委託先(物流企業)との溝は埋まらないままに、物流コンペは粛々と進行した。

日々の業務に関しては特に問題は無かったが、従来のような多少の無理が聞いてもらえず、他部門からA氏へのクレームが頻発し、大きなストレスを抱える日々が続いた。

一方、物流コンペ参加各社より再提出の企画・見積書が続々とA氏のもとへ届いたが、その仕切りは全てコンサルタントB氏に任せることになり、その間は業務に集中できる環境であった。

物流企業の提案意欲や企画書作成のスピードには目を見張るものがあり、A氏のストレスは次第に薄れていった。

そうするうちに、一次提案の回答がまとまったとコンサルタントB氏より連絡があった。

ここでも、コンサルタントB氏の手法はさすがであった。

B氏のまとめは、各社の提案内容を全て一覧表として、わかり易く横並びに比較できる形式となっていた。

コンサルタントB氏曰く「一次コンペに関しては定性・定量面すべてに相対比較し、我々が想定する一定条件を満たない企業と、料金が高すぎる、もしくは安すぎる企業を外します。

次回(二次コンペ)は守秘義務契約(NDA)を締結のうえ、詳細データを物流企業さんへお渡ししますので、より魅力的な提案が受けられ、細部に渡ってプレゼンを求めたい企業さんのみを選定いたします。」とのこと。

コンサルタントB氏とともに各社の比較を行い、今後最も期待が持たれる2社を選定し、担当役員へ上申した。

今回残念ながら選定から外れた物流企業へは、(コンタルタントB氏の意見を聞き入れ)各社へコンペ参加の御礼と選定から外れた理由を説明するために全てこちらから出向き、直接事情を説明した。

荷主企業が来訪することを驚いた企業もあったが、概ね丁寧な応対を受け、訪問することで学んだことも少なくなかった。

実際に多くの時間とコストをコンペ参加企業へ負担していただいたことは事実であり、コンサルタントB氏の指摘がなければ、そんなことも気付かなかったと反省する日々でもあった。

自社の物流業務におけるブラックボックス問題は、コンサルタントB氏が各担当へ再ヒアリングを実施することで、かなりの部分は解決できた。

しかし、自社の現状を把握・整理するだけで膨大な時間を費やしたことも、A氏にとっては予想外であった。

この後、コンサルタントB氏が纏めたRFP(提案要求依頼書)を物流コンペ参加企業へ配布し、提供情報及び回答フォームの統一化を図ることになった。

各物流企業は、RFPに記載されている回答フォームに基づいて一次提案書を提出する。

既存委託先(物流企業)との溝は埋まらないままに、物流コンペは粛々と進行した。

日々の業務に関しては、特に問題は無かったが従来のような多少の無理が聞いてもらえず、他部門からA氏へのクレームが頻発し、大きなストレスを抱えた日々が続いた。

一方で、物流コンペ参加各社より再提出の企画及び見積書が続々とA氏のもとへ届いたのだが、今回は全てコンサルタントB氏へ任せることになったので、その間は業務に集中できる環境でもあった。

物流企業の提案意欲や企画書作成のスピードには目を見張るものがあり、A氏のストレスは次第に薄れていった。一次提案の回答が纏まったとコンサルタントB氏より連絡があった。

ここでも、コンサルタントB氏の手法はさすがだなと感じた。

B氏の纏めは、各社の提案内容を全て一覧表としてわかり易く横並びに比較できる形式となっていた。

コンサルタントB氏曰く、「一次コンペに関しては定性面・定量面全て相対的に比較を行い、荷主が想定する一定条件を満たない企業と、料金が高すぎるもしくは安すぎる企業を外します。

次回(二次コンペ)はNDAを締結のうえ、詳細データを物流企業さんへお渡ししますので、より魅力的であり、細部に渡ってプレゼンを求めたい企業さんのみを選定いたします。」とのこと。

コンサルタントB氏と各社の比較を行い、今後最も期待が持たれる2社を選定し、担当役員へ報告した。

今回残念ながら選定から外れた物流企業へは、コンタルタントB氏の意見を聞き入れて、各社へコンペ参加の御礼と選定から外れた理由を説明するために全てこちらから訪問した。

荷主が訪問することを驚いた企業もあったが、大半が丁寧な応対をしていただき、訪問することで学ぶことも少なくはなかった。

実際に多くの時間とコストをコンペ参加企業へ負担していただいたことは事実であり、コンサルタントB氏の指摘がなければ、そんなことも気付かなかったと反省する日々でもあった。

次号に続く…。

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

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