中国帰りのコンサルタントの視点 2020.07.14

「商人の国」中国と「職人の国」日本

中国で会社を創業し、8年間上海に住んで、早期にローカライズを図りました。
帰任時には約200社の中国企業の会員基盤ができて、これまで1000人近い中国人経営者とお話をする機会を持ちました。
(参考:船井(上海)商务信息咨询有限公司 公式サイト

中国で仕事をしていると、まずそのスピード感が日本の感覚とは全く違います。例えば、コンサルティング提案にしても、日本なら「社に持ち帰って検討して返事します」という言葉をよく聞きますし、翌週になっても翌々週になっても返事がなく、お問合せをすると「今回は見合わせます」とのお返事をいただくこともよくありました。

中国では、提案したその場で、受注が決定します。コンサルティング提案をする相手も経営者であることが大半ですし、中国でさらなる成長を目指す経営者は、即決力に長けている人が多いのは事実です。

一方で日本人(経営者も経営幹部も責任者)は、いい意味で堅実であり、慎重であり、正しい判断をするために時間をかけて情報を集めます。製造業むけに戦略やサプライチェーンのプロジェクトを数多く行ってきましたが、特に製造業は時間をかけて正確にコツコツと仕事をこなし、品質に一切の妥協を許さないビジネススタイルで、世界に誇るジャパン品質を高めてきた最大の功労者だと感じています。

昨今、日本人目線でも、中国の躍進がかなり目につきます。私は中国では第一線の経営者、ビジネスマンが「商人発想」を持って、ビジネスに取組み、激しい競争をした結果、成功した企業は非常に高いレベルで世界を凌駕したのだと確信しています。

「商人発想」する経営者やビジネスマンは、私の経験から以下のような行動を取る傾向が強いようです。

・ 他社より先駆けて自社で新しい提案を取り入れて先駆者メリットを享受する
・ 資金が必要であれば、人脈で調達する
・ ビジネスを推進するために必要な人財がいなければ他社から引き抜く
・ 新しい取り組みを始めてうまくいかないなと思ったらすぐにやめる
・ 期待した結果がでなくとも他人のせいにしない。判断した自分も責めない

一方で日本型の企業は品質重視の「職人発想」型だと私は思っています。
一部の資金力のある日本のIT企業は上記の中国企業に近い行動を取っています。

これは日本型、中国型というよりも中国型の成功パターンがグローバルスタンダードに近い動きをしているからだと感じます。

そういえば、米国GAFAに象徴される世界市場を凌駕したITジャイアントは「商人発想」をベースに持ち、日本型の「職人発想」もほどほどに取り入れていると感じます。

今、日本の経営者、ビジネスマンに求められるのは、世界一の「職人発想」に自信をもったうえで、躍進する中国企業の「商人発想」を付け加えることではないでしょうか。

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Pen Iconこの記事の執筆者

中野 好純

船井総研ロジ株式会社

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