傾聴力を養い、女性社員定着を図る運送会社の取り組み!
今後は女性を積極的に採用していきたいという思いはあるけれど、今まで男性社員しかいなかったので、部下としてどのように関わればいいのかがわからない・・・というお悩みあるのではないでしょうか。
今回は、そんな経営層の方々に向けて、北海道札幌市に拠点を構える太陽運輸株式会社の事例をご紹介します。
女性活躍推進の取り組み
同社では、子育て中の女性でも働ける短時間パート勤務のドライバー職の創出など、様々な女性活躍推進の取り組みを行っています。その中でも特に力を注いでいるのが、「女性社員を受け入れる社内体制の構築」です。トラックドライバーは男性が9割を占める職業のため、女性の受け入れ体制が未整備なことが多いです。
しかし、女性が入社後も長く定着するには、既存社員の女性に対する理解も重要になってきます。
そこで同社が行っているのが「傾聴研修」。取り組むきっかけは2つありました。
1つ目は、運送会社にはスキル向上や交通安全に関する研修が充実しているのに対し、対個人に対する教育は少ないと感じた、とのこと。他業界での会社員経験がある同社社長の太田氏ならではの観点です。
2つ目は、「新しく女性が入社した際に、どういうことに困っているのだろう、という感情は相手に興味をもたないとでてこない。自社の社員が相手の立場に立って考えることが出来る社員になってほしい。」という思いからでした。
対話は発話と傾聴の2つで成り立つ
今回紹介した事例のように、相手と円滑なコミュニケーションを取る際に重要になってくるのが、この“傾聴力”です。「コミュニケーション能力が高い人=話し上手」と思われがちなので、どうしても伝え方に目を向けてしまいます。
しかし、対話は発話と傾聴の2つで成り立つので、話し手の話に熱心に耳を傾け、言いたいことを深く引き出すことで、相手は理解されたと感じ、聴き手への信頼度が増します。
また、聴く側は相手の背景や情報を多く知るほど、相手に気を配った対応がとれるようになるでしょう。
例えば、日常で女性社員から「ちょっと聴いてくださいよ」などといった会話の切り出し文句で話しかけられる経験、みなさん一度はあるのではないでしょうか?
この時、経験が豊富な経営者、お客さんとの交渉力に長けている管理職など発話力に確信を持っている人が特に陥りやすいワナは、アドバイスやご自身の意見を“話しすぎる”ということです。
「自分の意見を相手に伝えること」ではなく、「相手と誠実に向き合う」ことを目的にコミュニケーションをとりましょう。状況によっては、相手の話を聞くだけでいいのか、話を聞いたうえで何らかのアドバイスをすべきなのかを会話の最初に聞いてみるのも有効です。
まずは3:7の法則で
とにかくまずは、聞く量と話す量の割合を「話すが3、聞くが7」を心がけてみてください。相手がもっと話したくなる人というのは、聞き上手な人です。ミラーリングやオウム返しなど傾聴力を高めるテクニックは多々ありますが、まずはこの「3:7の法則」を心がけ、相手の話を引き出す方に注目してみましょう。
同社社長の太田氏は、「ホームページにて「北海道で1番働きやすい会社を目指す」とうたっているように、今後はシニア層、外国人、LGBTQなど幅広い方々が生き生きと働ける会社にしていきたい。女性活躍推進はその第一歩として全社で取り組んでいく。」と考えています。
男女各々が持っている良い面を活かす取り組みを経て、様々な人が働きやすい環境を整えていきましょう。
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