2021年の物流業界動向を読む
2020年は新型コロナウィルスが各業界に様々な影響を与えました。もちろん、物流業界も例外ではありません。人の動きが止まることにより、貨物の動きも止まり、物流が停滞しました。空き車両が増加する一方で、物流センターでは荷動きの停滞により満床状態が続き、外部倉庫を借りなければならない状態となりました。
目次
個人向け荷物の取扱個数の増加
商業貨物の伸びが鈍化した中、宅配貨物、特にインターネット通販利用による個人向け荷物の取扱個数が増えたことは、2020年における物流業界における特徴の一つです。インターネット通販利用による宅配貨物個数の伸びは、新型コロナウィルス発生前から顕著に表れていました。これまでは、店舗もしくはインターネット通販のどちらを利用するかは、個人のライフスタイルや好みに合わせて選ぶことができました。しかし、2020年は、店舗へ訪問し買い物をすることが「リスク」につながる恐れがあることから、インターネット通販の利用に拍車がかかったのです。 以下は、大手宅配3社における直近約2年間の宅配貨物個数の推移を月別で示したグラフです。
これを見ると、日本国内で新型コロナウィルスの感染が広まり、経済動向にも影響を及ぼし始めた2020年3月以降から、宅配貨物の取り扱い個数が直近2年間の月次平均を上回る傾向となっていることが分かります。
ドライバー不足が再燃する
宅配貨物の取り扱い個数が増えるということは、配達する車両、人員を増やして対応しなければなりません。しかし、すぐに車両や人員を確保できるわけではありません。この状況に対応するために、限られた時間と人員で多くの貨物を配達するべく、宅配BOX・置き配の拡大や時間指定配達を可能な限り減らしていく必要があります。 これはtoC向けの配達だけではなく、toB向けの商業貨物にも同じことがいえます。新型コロナウィルスの影響により荷量が減ったとはいえ、物流業界の人手不足が解消されたわけではありません。通常の生活に戻り、荷量が通常時と同様に戻れば、再びドライバ―不足が再燃することは間違いないでしょう。
2021年、物流はどうあるべきか
新たな生活様式と経済環境を踏まえたうえでの納品条件の整理も必要になってきます。過去2~3年においては、台風・水災害が多く発生し、物流BCPという観点で対策が立てられてきました。しかし、昨年は感染症という新たに社会経済へ影響を与える要素が追加されました。それらを排除するのではなく、生活の一部として捉えたうえで、物流はどうあるべきかを改めて考え直すタイミングがきています。新しい年を迎え、また、新しい生活様式を踏まえたうえで、自社の経営戦略から物流戦略への落とし込みが必要です。
さいごに
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