物流自動化設備・システム導入のポイント
省人化が物流業界で大きな課題となっている中で、いざ物流自動化の方針が決まった後、どのように自動化設備・システム導入を進めれば良いのでしょうか。導入後に大きな問題なく稼働できる、設計した要件通りに稼働し、物流現場で最大限活用ができる、想定通りの生産性を出すことができることが大事です。
ですが、実際には自動化設備・システム導入後に現場のオペレーションの中で活用が進まず、蓋を開けてみれば自動化設備・システムが使われていないなんてことも起こり得ます。そうならないためにも導入時のポイントを解説します。
- 【関連するダウンロード資料】
- →「自動化に取り組む前に読む 物流ロボット導入の基本ステップ」の詳細はこちら
物流現場で活用し、生産性を出すためは?
物流自動化設備・システム導入時のステップは以下となります。
設計フェーズの要件定義では、標準化、物流自動化の目的設定、現状把握を経て要件を固めていきます。要件を満たすことのできるベンダーを選定し、基本設計、詳細設計を進めます。要件を満たす設計となっているか要件定義書を作成し、チェックする必要があります。この時点で通常業務とイレギュラー業務の両面から運用を想定し、オペレーション上複雑になり過ぎない設計をしておくことが重要です。
物流現場で問題なく運用するためには?
テストフェーズでは、要件定義、基本設計、詳細設計のそれぞれに対してテストを実施します。
単体テスト
単体テストはベンダーが作成したプログラムがひとつずつ単体でテストして正常に動作するか検証し、機能や性能、運用性などをチェックします。ベンダーが実施した単体テストの結果は発注側もチェックし、問題がないか確認することが好ましいでしょう。
結合テスト
単体テストの後工程で結合テストを実施します。インターフェースが意図通りに動作するか確認する内部結合テストと外部システムとのインターフェースやデータ連携が意図通りに動作するか確認する外部結合テストがあります。
結合テスト
システムテストは総合テストとも呼ばれ、システム構築後にすべての機能が揃った状態で要件通りの機能や性能を満たしているか検証するテストです。機能要件と非機能要件(可用性や拡張性、運用保守、移行性、セキュリティーなど)の両面で要件通りに動作するかを確認します。業務フローからテストシナリオを作成し、運用を想定した様々なパターンのテストを実施します。受入テスト(UAT:User Acceptance Test)はシステムテストより実運用に近い形でテストを実施し、本番環境、本番運用で問題なく機能するか発注者がチェックするものです。
自動化システム・設備導入のプロジェクト全体を通してスケジュール計画を立て、期日管理やタスク・リソース管理、課題管理の実施、チェックポイントを設定し、ピボットの必要有無を検討していく必要があります。自動化設備・システムの規模にもよりますが、PMOを立て、プロジェクト管理を実施していくことも検討する必要があるでしょう。
【関連する無料ダウンロード】
自動化に取り組む前に読む 物流ロボット導入の基本ステップ
資料では、これから物流ロボットの導入を進めようとするあなたが、自動化に取り組む前に知っておくべき「物流ロボット導入の基本ステップ」を9つの手順に分けて解説しています。
【以下のお悩みを抱えている方にオススメ】
- ・物流ロボットの導入に不安がある
- ・何から手を付ければいいのか分からない
- ・自動化に失敗したくない
- ・物流ロボット導入の基本的な流れを押さえておきたい
【関連するコンテンツ】ロジスティクス・リーダーシップ・サロン
船井総研ロジでは、荷主企業(製造業・卸売業・小売業)の物流責任者や担当者が集う情報交換コミュニティ「ロジスティクス・リーダーシップ・サロン」を運営しています。
他の会社はこの変革期にどのように動いているのか?対応はどこまで進めているか?進めるための弊害はどのようにクリアしているのか?知りたくないですか?
当会合ではリアル開催で、直接担当者が集まることで様々な物流課題(2024問題・共同配送・行政方針対策・コスト削減・業務改善・ESGなど)について意見交換します。
ご興味ある担当者様は是非一度参加ください。お試し参加も可能です。
くわしくは資料をダウンロードいただき、内容をご確認ください。