物流コンサルタントの視点 2021.04.30

物流改革2021

物流企業からの値上げ要請が落ち着きをみせ、荷主企業における喫緊の物流課題が解消されたように見受けられます。荷主企業にとって、物流企業からの値上げ対応は非常にセンシティブな問題であり、頭を悩ませる出来事でしょう。

2021年に起こる物流環境の変化

しかし、値上げ要請への対応がないからといっても、一息つく間はありません。2024年問題はじめ経済回復時を想定した配送網構築など、物流部としては継続して時流や将来を見据え、対応すべき事項にアンテナを張っておかなければなりません。

1)土日の集荷・配達中止

日本郵便株式会社が手紙やはがきなどの普通郵便の土曜日配達を10/2から休止すると発表しました。普通郵便の業務負担を減らし、巣ごもり需要の影響によるインターネット通販の拡大等で堅調な「ゆうパック」などに人員を配置する方向です。

郵便以外における、土日の集荷・配達中止に関しては、一部路線事業者においてはすでに実行されております。これは、物流企業側の働き方改革に対する一つの方向性と言えます。

2)荷受け側の働き方改革推進

土日の集荷・配達中止は物流企業側の働き方改革だけではありません。受け側企業である着荷主の働き方改革にも関係しています。例えば、土曜日に1台のトラックで5件の納品先へ配達していたとします。そのうち2件の受け側企業が働き方改革の兼ね合いで、土曜日の荷受をしなくなるようなケースが考えられます。

その結果、物流企業としては積載効率をあげるべく他に土曜日配達ができる納品先を組み込むか、もしくは荷物がなければ、積載率が低い状態で運行せざるをえなくなってしまいます。

3)共同配送による効率性への影響

共同配送とは、その名のとおり、同一エリアや同一納品先の荷物を混載させて、トラックの配送効率を向上するスキームです。1社単独配送よりコストが抑えられること、ドライバー・車両を共有化することで人手不足の対応、環境負荷軽減を実現することができます。

しかし、共同配送とはいえ、荷量が確保できず、積載率減少、さらには少ない荷量でも運行しなければならないとなると、ドライバー不足に拍車がかかります。このことから、働き方改革だけではなく、安定輸送確保のためにも配送可能日を絞っていく必要があります。

物流改革は荷主企業の協力が不可欠

働き方改革は物流企業だけではなく、荷主企業、さらには着荷主にも関係がおよびます。土日集荷、配達を納品条件としている荷主企業においては、今後の集荷・配達中止の動きを見据えたうえで、早めに関係各所との調整が必要となります。

まずは、現状の納品条件の把握や社内への情報アナウンスを進めることが肝要です。

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Pen Iconこの記事の執筆者

田代 三紀子

船井総研ロジ株式会社 シニアコンサルタント

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