物流コンサルタントの視点 2019.10.03

高まるホワイト物流への期待~取引先運送会社との契約内容の把握とその理由~


2019年4月、国土交通省・経済産業省・農林水産省は上場企業および各都道府県の主要企業(約6,300社)に対し、ホワイト物流推進運動への参加の呼びかけを行いました。

それによりホワイト物流自主行動宣言を行う荷主企業が増加傾向にあります。
ホワイト物流推進運動の推奨項目として、「運送内容の見直し」「運送契約の方法」「運送契約の相手方の選定」「システムの導入」「安全の確保」などが挙げられます。

ホワイト物流推進運動とは?

ホワイト物流推進運動とは、物流業界で働くドライバーの1日当たりの平均労働時間が、 荷待ちや附帯作業が要因となり、全産業と比較して2時間以上長く、賃金も1~2割以上低い点を行政が問題視し、国内の物流停止リスクを回避するために発案した推進運動のことです。

荷主企業も取引先運送会社のドライバー数の減少・高齢化やコスト上昇に目を向け、取引継続のためにも改善を進める必要が求められています。

取引先運送会社との契約内容の把握

上記の問題は、物流子会社を持つ荷主企業(親会社)にとって大きな課題になり得ます。
グループが一体となってホワイト物流を推進するためには、今まで長年やってきた業務の取り決めを見直さなければならないからです。

まず、荷主企業は物流子会社と運送会社の取引状況を把握する必要があります。
取引しているコストレベルと契約内容を確認し、妥当性を持つ契約内容へ変更するよう、指摘する必要があります。

2018年、社員の業務負担軽減を目的に、大手宅配会社が法人の集荷を見直したように、運送取引において突然、運送会社から取引停止を要望されるリスクが考えられるためです。

取引先運送会社に対して不利な条件を突き付けていないか?契約上の運賃は妥当か?今一度、将来の安定的な物流確保に向けて見直すことが求められます。

実走運賃の上昇による利益圧迫が著しい物流子会社にとって、取引先の運送会社との契約の見直しは更に利益を圧迫することになります。

運送会社(物流子会社)単体ではホワイト物流推進運動には取り組みづらいため、荷主企業(親会社)の理解は必須です 。

以上

Pen Iconこの記事の執筆者

井上 輔

船井総研ロジ株式会社

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