明日からすぐにできる事故防止策

山口 哲也

Pen Iconこの記事の執筆者

山口 哲也

船井総研ロジ株式会社
物流ビジネスコンサルティング部
コンサルタント

運送・物流会社の「安全指導」や「管理職教育」をメインテーマとしてコンサルティングを行っている。現場で抱える、安全指導に関する課題に対して、最適な指導方法の提案や指導の仕組化を得意としている。トラック協会での講演経験も多数あり、現場主義の考え方のもと、安全指導・事故削減に対する課題解決のノウハウを数多く持っている。

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皆さんはトラックの事故と一般ドライバーの事故、どちらが多いと思いますか?
自社でできる事故防止対策を見つけ、適切な運行経路の把握・指導に努めましょう。

トラック事故の割合

令和元年の日本全国で起きた、交通事故の件数は381,237件でした。そのうち第一当事者が事業用貨物自動車の件数は11,629件で全体の約3%です。 残りの約97%は事業用貨物以外の車での事故ですので、占める割合としては あまり多くはありません。

では、死亡事故件数に絞って数字を見るとどうでしょうか。
全国での死亡事故の件数は、3,215件ありそのうち事業用貨物自動車が第一当事者だった件数は239件で、全体の7%を占めます。 死亡事故件数に絞ってみると占める割合が大きくなります。

要因としては、トラックは通常の車より大きいため、乗用車と同じ速度で 事故を起こしたとしても、与える衝撃力が格段に違います。

事故を減らすために経営者・管理者ができること

まずはドライバーの運行経路を適切に把握しましょう。ドライバーは日々効率的な配送を行う為に様々な道を活用しています。中には、運転するのにギリギリな道幅の道路や、学校や病院などの近くといったトラックが通るのに適切ではない道を選択しまっているケースもあります。

GPSを車両につけている運送会社も多いと思いますが、毎日の経路までは 把握できていないのではないでしょうか。

<関連するコラム>
⇒事故を起こすトラックドライバーの意外な共通点

ドライバーの運行経路の把握・指導の流れ

以下の流れでドライバーの運行経路の把握・指導を行っていきましょう。

  • ドライバーへ自社トラックの幅を聞いてみましょう。
    まずはドライバーのレベル感の把握が大切です
  • 運行経路チェックシートを作成しましょう。
    管理者がいざチェックするときに迷わないようにするために必要です。 チェックする項目は以下を参考にしてください。
    ・運行経路内に公共施設などがないか(特に学校、幼稚園、公園)
    ・アンダーパスの通行はないか(高架下、納品先の軒先)
    ・住宅街などをショートカットとして使用していないか
    ・ドライバーに狭い道をヒアリングして道の情報を管理者も貯めていく。

    ドライバーは多くの情報を管理者より持っています。 ヒアリングを実施し、情報を吸い上げていきましょう。
  • 最低でも毎月1回の確認が必要です。
    1度確認しただけでは、また確認しなくなった頃合いでもとに戻ってしまいます。

ぜひ上記を参考にして適切な運行経路の把握・指導に努めましょう。

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・安全教育の効果がよく分からない
・管理者の時間がなく、ドライバー教育に手が回せない
・ドラレコを事故検証時にしか活用できていない
・ドラレコから危険運転を見つけ出すのに時間と労力がかかっている

日々のリスク運転を管理・ドライバー個々人のクセに合わせた日々の運転習慣を改善し、効率よく安全教育を徹底させましょう。

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