チーム経営でない企業のリスク
マネジメントの父、ピーター・ドラッカー博士は、「企業経営は、3名以上のチームで行なうべきだ」と説きました。
理由は、トップ1人での経営は、いくつかのリスクを孕んでいるからです。
例えば、会社が危機に陥り、トップが1人でその対処にかかりきりになったとします。
すると、その会社は、全体として目先的なことしか進められなくなり、より悪い方向へ行ってしまうというリスクがあります。
しかし、ドラッカー博士が、最も強く警鐘を鳴らしたのは、後継者育成の問題です。
トップが1人ですべてを仕切るスタイルの企業は、1人ですべてを仕切ることができるスーパーマンでなければ、継ぐことができません。
そのような後継者でなければならないとなると、育成の難易度が飛躍的に上がってしまいます。
しかし、長所の違う優秀な経営人材を集めた、チーム経営の体制ができていれば、難易度は下がります。
また、状況によってチームを再編するという、フレキシブルな対応もできます。
今のような有事に、企業永続のために、あらためて考えたい教えです。