拒否反応と戦う
小泉政権下で、複数の大臣を歴任した竹中平蔵氏は、「リーダーとは、組織に何か不連続なものを持ち込むことができる人だ」と定義付けています。
しかし、不連続な、新しいものを持ち込むと、必ず拒否反応が出ます。
多くの人は、変わるのを嫌うからです。
竹中教授は、人が変わるのを嫌がる理由を、以下のように説明しています。
「何かが変化すると失うものが明確にわかるのです。でも、得られるものはあいまいにしかわからない」
例えば、ある店で、いつもA定食を食べていた常連さんが、あるときからB定食に変えることを検討するとします。
このとき、A定食のおいしさを失うということは、明確にわかります。
しかし、B定食が、どのくらいおいしいかは、わかりません。
ですから、B定食に変えるのは、一定の勇気が要るのです。
竹中教授は、そういった人間の特性から来る拒否反応と戦うために、「リーダーには、情熱としたたかさが求められる」と説いています。
「嫌われ者の流儀」(宝島社)
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