中庸の意義

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橋本 直行

船井総研ロジ株式会社 代表取締役社長

高校の哲学の授業で、『中庸の徳』について習いました。

”中庸”は、儒教の言葉であり、「偏ることのない”中”をもって道をなす」という意味です。

徳川家康が好んだことわざの「過ぎたるは猶及ばざるが如し」は、孔子が『中庸の徳』について説いたものです。

ただし、私には、「ほどほどがベスト」という、中途半端を良しとする教えに聴こえ、永年、モヤモヤしていました。

しかし、最近、東京大学名誉教授の竹内均先生の解説を読む機会があり、ストンと肚落ちしました。

デカルトによれば、人々はそれぞれの人生の大目標を持っており、その実現に全力を注いでいる。しかしその一方で、人々は日常的な生活を生きなければならない。この場合に、その日常的なことがらのひとつひとつについて、塾講するのは面倒なことであり、頭脳と時間の浪費でもある。こういう場合には、最も常識的で最も穏健に意見に従うのがよい。どうでもよいことについては、中庸の道を選ぶことによって、我々は自分自身の人生の大目標に全力を集中しえる。 
(ジェームス・W・ヤング著・竹内均解説『アイデアのつくり方』より)

決断項目を減らし、最大効果を求めるための中庸の徳だということです。

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船井総研ロジ株式会社 代表取締役社長

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