キャッシュレス時代の値付け方法

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橋本 直行

船井総研ロジ株式会社 代表取締役社長

次のような実験結果があります。

あるプロバスケットボールの人気ゲームのチケットを対象に、入札金額を伏せたまま行なわれる方式のオークションが実施されました。

オークションの参加者は、次の2グループに分けられました。

①もし落札できたら、チケットを現金で買う必要がある。ただし、資金を集める時間は充分に与えられる。
②もし落札できたら、クレジットカードで支払いができる。

この結果、②のグループの平均入札額は、①のグループの約2倍でした。

現金で支払うのに比べて、クレジットカードを使う時は、支出額が増えてしまうのです。

クレジットカードを使っているときは、現金で払っているときに比べて、お金を使う現実味が半分しかないということです。

これからの本格的なキャッシュレス時代に、売り手として、決済方法と価格をどのように設定するか、示唆を得られる事例だと思います。

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