バカ化予防習慣
伊藤忠商事の元会長、丹羽宇一郎氏は、著書『仕事の心の流儀』の中で、「経営トップは、バカにならないように気を付けなければならない」と語っています。
ここでいう”バカ”とは、傲慢、不遜という意味です。
丹羽氏は、バカになるのを避けるためのポイントのひとつとして、「普通の目線からずれない生活行動をすること」を挙げています。
ご自身は、例えば、社長時代も会長時代も、片道1時間近い満員電車通勤を続けたそうです。
曰く、「運転手付きの黒塗りの車で通勤する方が、快適に決まっています。しかし、そんな生活をしていたら、世間の常識、普通の感覚からどんどん遠ざかっていきます」。
周知のとおり、丹羽元会長は、バブルの後遺症に苦しんでいた伊藤忠商事を見事に回復させた、辣腕経営者です。
顧客目線、従業員目線を失わないための習慣行動が、正しい経営判断につながったということでしょう。