配車シミュレーションソフトを活用し尽くす
配車シミュレーションソフトは近年認知度も上がり、導入されている企業数も増えております。
導入企業の多くが配車実務で利用されていると思いますが、今回は荷主の物流部、物流子会社や我々コンサルタントでの利用方法をご紹介したいと思います。
1.配車合理性のエビデンス
配車という業務は出荷指示を車両数に置き換える作業と言うことになります。
請求が距離重量タリフであればエビデンスとして問題はありませんが、車建ての場合はその台数に合理性があるかどうかの判断をしなければなりません。
(前回記事も参照: https://logiiiii.f-logi.com/series_cat/pointofview/pov65)
一般的に荷主もしくは物流子会社は委託先の物流会社に対して出荷指図を渡し、配車は物流会社が行っています。
しかし、配車合理性のエビデンスを確保する観点から、配車業務を荷主・物流子会社側に移管する事例が増えています。
荷主・物流子会社 | 委託先物流会社 | |
従来 | 出荷指図 | 一次配車(方面別台数確定) 二次配車(求車、配送委託先割当) 配送 |
近年 | 出荷指図 一次配車(方面別台数確定) | 二次配車(求車、配送委託先割当) 配送 |
すべてを委託先物流会社に任せるのではなく、一次配車を自社で行うことで配車合理性の確保をした上で、車両集めは得意な物流会社に任せるという役割分担がうまく機能しているわけです。
荷主・物流子会社での配車業務については、配車スキルが物流会社ほどには無いことから、配車シミュレーションソフトを利用した配車が主となっています。
物流会社にとって配車業務は利益を左右する大変重要な業務であり完全なシステム化には抵抗がありますが、荷主はそこまでの意識が無いこともシステム化が可能な理由なのかもしれません。
2.配送便種の合理性
配車シミュレーションを行うと、納品先の分布や納品時間指定の影響などにより、積載率が高い車両と低い車両に分かれます。
積載率が低い車両の荷物は、路線便や宅配便で配送した方がローコストになる場合が多くあります。
配送便種の切り替えは営業担当者との調整事項になりますが、感覚値での説得から例えば1ヶ月分のシミュレーション結果を基に説明することで納得性が高まり、物流の合理化につなげることが可能となります。
3.配送頻度の合理性
先ほど同様、積載率が低い車両の荷物は毎日配送から隔日・曜日指定などにすることで配送頻度を下げれば積載率の向上が見込めます。
積載率が低い車両について便種の変更が可能であれば路線便や宅配便への変更を、配送頻度が変更可能であれば隔日配送にするなどの対策を、シミュレーション結果を基に提案することで納得性が高まります。
以上のように実務だけでなく分析・エビデンスでも配車シミュレーションソフトの活用価値があります。
当社では配車シミュレーションソフトをお持ちでない企業様向けにシミュレーション代行サービスを行っております。
ぜひ貴社の物流合理化にご活用ください。
配車シミュレーションサービス ≫ https://www.f-logi.com/ninushi/service/transportation-simulation/