物流コンサルタントの視点 2017.10.05

OJT・OFF-JTの充実が社員を育てる

近年、人材育成は日本の多くの企業で喫緊の課題となっております。

物流業界においても慢性的な人手不足により業務運営に支障を来すような状況が続いています。

この状況は、多くの企業が今も解決できていない課題の一つではないでしょうか。

その課題を解決することが企業成長することには欠かせない一つのキーワードだと考えています。

これまで企業は不況を乗り切るため、新卒採用の抑制、従業員の非正規雇用化、リストラなど、さまざまな方法、手段によって人件費を抑えてきました。

業績が徐々に回復していく一方で改めて社内を見渡すと、すでに優秀な社員やベテラン社員は早々と転職しているケースが多く見受けられるのではないでしょうか。

バブル以降の『失われた15年』のあいだ人件費抑制のために、過去何十年もの時間をかけて積み上げられてきた経験やノウハウ、スキルは社内に残されておらず、そのしわ寄せが今のしかかっている企業が多く見受けられます。

現代のように変化に対応することに時間が取られ、時間的余裕がないような環境下では、じっくりと時間をかけて人を育てていける余裕はない企業が多いのではないかと思います。

そもそも教育できる経験と余裕を持ったマネジメント層やベテラン社員も減少した状況で、一から人を育てることは相当の時間と労力を要することと思われます。

 このような背景からほとんどの企業では、中途採用によって即戦力となる人材を求めようとしますが、そういった人材も転職市場で求めてもタイミングと双方のニーズが合わなければ、短期間では採用に繋げることが難しいと考えています。

とすれば即戦力を求めつつ、今いる社内の人材や新入社員を定着させ成長させるためのOJTやOFF-JTをより充実させることが必要だという考えに繋がるのではないでしょうか。

それが従業員からみた会社の満足度も上げる一つのポイントになります。

多くの企業がOJTを若手育成の主軸に据えていると思います。

というのもOJTの正確な定義は「上司が部下に対して、知識、技術、職場における役割、取組姿勢、態度、マナー等の向上を仕事の場を通して、“計画的”“継続的”“意識的”に指導、援助すること」というものです。

上司・部下、先輩・後輩の間で、日常業務に関する様々なスキルやノウハウを、暗黙知を含め、時間をかけつつ対面で継承できる効果があります。

そのため、企業にとって有効な人材育成策としてとらえられています。

ただし、トレーニングとは名ばかりで、現場任せにしておけばよいという認識になっている企業が少なくないように思います。

OJTを正しく行うには、以下の5つの手順で、計画的、継続的且つ意識的に進めることが必要です。

  • 人事と配属上長が協議し、任せる仕事内容に合わせ、個々の社員の育成ポイントを把握する。
  • 半年~1年計画での育成目標・育成計画を立案する。
  • 育成計画を本人と上長が面談して共有する。
  • 半年ごとに育成計画を振り返って、結果(成長具合)を評価する。
  • 育成計画を修正する。

入社半年後~1年後に新入社員のフォロー研修(入社以来の仕事を振り返り、今後の自分なりの成長目標を設定する)を実施してみてください。

一方OFF-JTであれば、物流業界で考えるなら最もよいのは勉強会やセミナーに参加することではないでしょうか。

参加することにより個人の成長に大きく影響し、また向上心に繋がることが期待できます。

現状、全体の8割以上の企業がOJTに満足していないという統計も出ていますので、一度この機会に社内の研修制度は満足されているか、確認してみるのもいかがでしょうか。

弊社もオープンカレッジやセミナーを開催しておりますので、この機会にご興味があるご担当者様はお気軽にお問合せください。

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船井総研ロジ株式会社

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