成功事例から学ぶ物流改革に必要なポイント
物流環境が大きく変化する現在、多くの荷主企業では変化する外部環境に適応した物流体制を構築していくことが求められています。
しかしながら物流においては、長年の商習慣が物流改革の障害になるケースが多々見られます。そこで今回は、課題を乗り越えて商習慣の改革を実行した荷主企業の事例をご紹介します。
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経営層を巻き込んだ物流改革の重要性
課題
化学メーカA社では、倉庫現場におけるドライバーの待機時間に課題がありました。A社では従来、当日受注・当日出荷の納品リードタイムを長年維持しており、顧客からも利便性の高い納品サービスを評価されていました。
しかし当日受注当日出荷は出荷現場における負担が大きく、庫内の荷合わせが間に合わないためにドライバーが荷物を待つ、いわゆる「荷待ち時間(待機時間)」が発生していました。
施策
このような課題を受け、A社では経営層が納品リードタイムの変更を決定しました。2024年問題の観点から、荷主企業としてドライバーの待機時間を削減するための対策が必要であると判断したためです。
経営層によるトップダウンでの決定事項であったため営業部門からの反発も少なく、A社はスムーズに顧客との交渉に臨むことができました。
結果
顧客との交渉の結果、一部納品先からは反発が出たものの、大部分の納品先では対応が可能であることが分かりました。実際、リードタイムを変更しても大きな問題が発生しなかっただけでなく、出荷作業の負担軽減という副次的効果も生まれました。
さらにはA社が納品リードタイムを延長したことで、同業他社も後に続く形で翌日出荷体制を検討するようになりました。
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さいごに
今回の事例から、経営層に物流改革の重要性を理解してもらうことの大切さが分かります。従来、物流部門は間接部門と見なされ、営業部門や開発部門と比べると社内における地位が低くみられてしまう傾向にあります。そのため、物流部門だけで物流改革を実行することは困難であり、経営層に物流におけるリスクや行動の必要性を正しく理解してもらうことが非常に重要であるといえます。
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上述のような課題感をお持ちの方、ご興味をお持ちいただきました方は、是非お試し参加をお待ちしております。
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