物流コスト適正化の第一歩!物流コスト妥当性評価のススメ
物流コストは荷主企業にとって経営に大きな影響を与えるものです。しかし、物流コストが適正かどうかを判断するのは決して簡単ではありません。特に、近年の原材料費の高騰や物流業界の変化など、さまざまな要因で物流コストの上昇が止まりません。
今回は、物流コストの見直しと適正化を目指すための「物流コスト妥当性評価」の必要性について、分かりやすく解説します。
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目次
物流コストとは?
物流コストとは、製品や商品を供給元から消費者まで効率的に届けるために発生するすべての費用を指します。具体的には以下のような費用が含まれます。
- ① 輸送費:トラック・船・航空機などの輸送手段を用いた運賃
- ② 保管費:倉庫内での保管や管理にかかる費用
- ③ 荷役費:積み下ろし、仕分け、ピッキング作業に関する費用
- ④ 包装費:商品の梱包やパレット化にかかるコスト
- ⑤ 管理費:在庫管理システムの運用や物流スタッフの人件費
- ⑥ その他の関連費用:燃料代、関税、保険料、通関費など
物流コストは企業の経営戦略に大きな影響を与え、適正に管理することで業務効率の向上や利益率の改善につながります。
物流コスト妥当性評価とは?
物流コストの適正化を図るためには、各費用項目の妥当性を評価し、効率的な運用を目指すことが重要です。評価では以下の観点から分析を行います。
1.料金単価の妥当性評価
運賃・保管料・荷役料などの物流コストが持続可能な事業運営が可能となる「あるべき単価」と比較して適正であるかを検証します。また、適切なサービスレベルを維持するために、コストと品質のバランスを考慮した適正価格を検討します。
2.コスト構造の分析
物流コストの内訳※を可視化し、各項目の割合を明確にします。特に、大きなコストを占める要因を特定し、無駄な支出を削減するための改善策を検討します。
※例:運賃原価構成
・労務費:賃金、賞与、福利厚生、管理・・・等
・燃料費:燃料、油脂・・・等
・修繕費:車検整備、定期点検、一般修理・・・等
・車輛費:減価償却費、支払利息、自動車税、取得税、重量税、自動車保険・・・等
3.物流の効率性評価
輸送ルート、積載率、在庫管理などの物流運用において、非効率なプロセスや無駄なコストが発生していないかを検証します。これにより、運用の最適化を図り、コスト削減の方策を検討します。
4.追加コストの評価
緊急対応や特別料金など、突発的なコスト増加要因を分析し、その発生頻度や影響を評価します。これにより、予測可能な範囲でのコストコントロールを行い、無駄な支出を抑える方策を検討します。
これらの評価を通じて、物流コストの適正化を図り、経営資源の最適な活用を目指します。
なぜ妥当性評価が大事なのか?
妥当性評価を行うことで「持続可能な事業運営」に必要な物流コストとのGAPを把握することが可能となります。GAPが大きいと、事業運営における、さまざまな影響が出てきます。
1.過少コストの場合
■物流品質の低下
・コスト削減によるドライバー不足から配送遅延や積載率低下等の品質低下
■物流会社の撤退・倒産リスク
・急な契約解除や倒産により、代替業者を探す時間がなく、荷主の供給網が寸断
■物流の不安定化
・低単価が続くと物流企業離れが進み、「物流の供給力不足」の恐れ
2.過剰コストの場合
■利益圧迫・競争力喪失のリスク
・物流コストを製品価格に転嫁することが難しく、その結果、物流コストが利益を圧迫
・価格転嫁を行った場合、価格競争力を失う恐れ
過少コスト・過剰コスト何れの場合においても、事業運営への影響を防ぐためには、物流コストの妥当性評価が重要です。
さいごに
物流コストの妥当性評価は、企業の経営において重要な要素であり、過少または過剰なコストは品質低下や競争力喪失を引き起こす可能性があります。適正なコスト管理を行うことで、持続可能な事業運営と効率的な資源活用が実現できます。
当社では、物流コストの妥当性を評価し、適正なコスト管理を実現するためのサービスを提供しています。現状のコストが適正かどうかを客観的に分析し、無駄の削減やコスト最適化のための具体的な改善策をご提案します。
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