物流コンサルタントの視点 2017.12.21

物流現場における保管効率と作業効率の向上~現場を見る、現状を把握する~

近年は「荷量増加に伴い外部倉庫を借り増し続けていたが、賃料も相当額に上ってしまうため保管効率を見直し保管コストを抑えたい」「把握している物流費のなかで人件費が多くのウェイトを占めている。作業効率を改善し人件費コストを抑えたい」との相談をいただくことが増えています。

その他にも物流における様々なご相談をいただく中で、各社の現状を把握するために現場視察をほぼ毎回行ないます。

いずれの場合においても保管効率作業効率に重点を置き、以下の点を確認します。

保管効率

  • ・1坪(1㎡)あたりのパレット枚数は適正か、パレットあたりのケース積載数は適切か
  • ・ネステナやラック等のマテハンを活用して倉庫の高さを有効活用しているか
  • ・ネステナやラックに無駄な空間(=空気保管)はないか

作業効率

  • ・出荷頻度の高いものが出荷梱包エリアから遠いところに保管され、作業動線にムダが発生していないか
  • ・どこに何があるかが不明確となっていて、商品を探す時間を生んでいないか
  • ・作業中にしゃがみこんだり立ち上がったり上下運動が頻発していないか
  • ・ピッキングに必要のない情報までピッキングリストに表記されていないか
  • ・作業内容が複雑でイレギュラーが多く、ノウハウや判断スキルが求められていないか


この他にも、重量物が高所に保管されていないか、パレットやネステナから商品がはみ出していないか、作業者通路とフォークリフト走行帯が交錯していないか といった作業安全性もあわせて確認しています。

上記の項目は一見当たり前のように思えても、実際にはあまり管理されていない現場に遭遇することがよくあります。

  • ・商品サイズを管理しておらず、パレット積載数が不明確
  • ・固定ロケーション運営であるため、空気保管が発生しても放置
  • ・フリーロケーション運営であるため、出荷頻度を考慮せず空いたスペースに保管
  • ・在庫の管理は間口単位ではなく、棚単位でロケーション管理
  • ・ピッキングリストが出荷伝票を兼ねているため、様々な情報が混在


いずれも保管効率と作業効率向上の妨げになっていると言えます。

手を加えなければいけないことは分かっているものの、日々の忙しい業務に追われ、なかなか現場の見直しができていないケースが多いようです。

取扱品目の入出荷ロット、在庫回転率、または取扱商材の業界が導入期・成長期・成熟期・衰退期のどこに位置しているかによっても適した現場のあり方・運用方法が変わってくるため、その判断も求められます。

定期的な現場の見直しと現場力を高めることで、どこに問題があり、どのように物流現場に手を加え保管効率と作業効率を向上させコスト削減を実現していくかを見極める目を養うことができます。

まずは自社の物流現場を見て、問題の発生箇所を可視化する事から始めましょう。

Pen Iconこの記事の執筆者

普勝 知宏

船井総研ロジ株式会社 チーフコンサルタント

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