拠点立上げで重要な業務・輸配送・拠点設計の流れ
依然として拠点移転・立上げに関するご相談が続いています。
そこで、今回は、拠点立上げに向けた全体スケジュールについて深堀していきます。
上記は物流拠点立上げの大まかなスケジュールです。
今回は赤枠部分「現場詳細設計」に焦点を当ててお伝えします。
現場詳細設計とは何をするのか?
現場詳細設計はWMSの開発・連携と並んで拠点立上げにおける最も重要なフェーズです。
新拠点立上げに向け、拠点の機能・レイアウト・業務内容・輸配送を設計し、具現化していきます。
主に以下の①~④について、設計・準備していきます。
業務関連
現状の業務フローから問題点を抽出し、あるべき業務フローを設計します。
あるべき業務フローが策定できると、工程別に必要工数を設定します。合わせてタイムフローが見えてくるので、必要人員数も設定することが可能です。什器やレイアウトが決定した後に作業マニュアルを作成することで、現場に「あるべき工数」を落とし込みます。
拠点関連
あるべき業務フローと物流実績データを基に、倉庫キャパシティ・什器・業務を考慮した庫内レイアウトを設計します。
輸配送関連
得意先の配置と納品サービスレベル(リードタイム・配送品質)及び1件あたりの配送ボリュームを基に、拠点からの輸配送スキームを設計します。また、自社便手配と協力会社手配の差配ルールも策定します。
事務関連
物流会社・荷主企業間の契約締結や費用単価の折衝、現場工事の調整、人員確保を行います。
現場詳細設計をどのように進めていくのか?
現場詳細設計は物流企業及び荷主企業でカテゴリ毎にチームを分け、両社で連携しながら設計・準備を進めます。
そうすることで、認識の齟齬をなくし、必要なデータの抽出を迅速に進めることが可能です。
チームは原則、上記の①業務②拠点③輸配送④事務に分けられ、
各チームは立上げPJキックオフ時に作成したマスタープランに基づき、タスクを進めていきます。
各チームの進捗状況は全体定例会を通して報告・確認を行います。
各チームの進捗状況に合わせ、人員の調整やタスクの期日・内容を修正し、
進捗に偏りがないように進めます。
ほぼ例外なく、進捗の遅れや未着手のタスクが発生します。
そのため、各チームが互いをフォローしながら進めていける体制を整えることが拠点立上げを成功させる重要な要素となります。
以上