荷役・荷待ち時間が“運転時間よりも長い”ことは知っていましたか?
各現場で発生している荷待ち時間や荷役作業の内容、それにかかる時間を正確に把握できていますか?
国土交通省によると、1運行における荷役・荷待ちにかけている時間は拘束時間の54.6%と運転時間よりも長くなっています。大きな割合を占める荷役・荷待ち時間の実態を把握し荷主交渉の材料にすると、運賃アップをせずとも黒字化するケースが多くあります。
本コラムでは、荷役・荷待ち時間の実態を解説し、荷主との運賃交渉を高める下準備について解説します
目次
平均荷待ち時間は1時間34分…ヒアリングで見えた実態
実際に、現場にヒアリングを行うと以下のような実態がでてきました。
- ・契約当初は取り決めになかった荷物まで積み込みをさせられている
- ・納品先店舗の店長が勝手に検品のルールを追加している
- ・数社で積み込む取り決めだったが、知らない間に他の会社は撤退しており自社ドライバーの負担が増えている
- ・積み込みの順番でなんとなくいつも同じ会社が優先され、荷待ち時間が長くなってしまっている…など
初めは少し手伝ってというところから、知らない間に慣習となってしまっている場合も多くあるでしょう。
ドライバー自身がどこまでが契約の範囲なのか知らないということも考えられます。
国土交通省によると平均荷待ち時間は1時間34分です。
このような実態が改善されるだけでも、月間の拘束時間は大幅に短縮されるでしょう。
荷主の7割以上が把握していない!交渉までの下準備が重要になる
また、荷待ち時間に関して運送会社の7割が発生していると回答しているのに対し、荷主の7割以上が把握していない、もしくはそもそも発生していないとまで答えています。
この認識の差が交渉難航に直結していると言えるでしょう。
まずは、ドライバーにどのような作業が発生しているか、どれくらい時間がかかっているのかヒアリングを行い、実際に現場に出向いて実態を確認しましょう。
数字データや写真を集めることで荷主交渉の資料としてください。
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まとめ
まだまだ標準運賃には達してない状況で、さらに原価は高騰する一方でしょう。
今回運賃交渉が成功していても、来年以降も継続的に交渉をすることが利益確保には必須となります。
運賃の切り口だけでなく、荷役・荷待ち時間を材料に包括的な待遇改善の交渉を進めていきましょう。
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