管理者育成で事故ゼロを目指す~物流企業が行うべき安全管理体制~

山口 哲也

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山口 哲也

船井総研ロジ株式会社 物流ビジネス支援部
物流HRグループ 評価・賃金チーム シニアアソシエイト

運送・物流会社の「安全指導」や「管理職教育」をメインテーマとしてコンサルティングを行っている。現場で抱える、安全指導に関する課題に対して、最適な指導方法の提案や指導の仕組化を得意としている。トラック協会での講演経験も多数あり、現場主義の考え方のもと、安全指導・事故削減に対する課題解決のノウハウを数多く持っている。

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物流業界における安全運転は、企業にとって最優先事項です。ドライバーへの安全教育はもちろん重要ですが、事故を減らすためには管理者自身のスキルアップも欠かせません。

今回は管理者向けに、安全指導におけるKPI(重要業績評価指標)設定の重要性と、具体的な設定事例をご紹介します。

安全指導のKPI設定、なぜ必要?

事故を減らすためには、ドライバーへの教育だけでなく、管理者自身のスキルアップが不可欠です。中でも、安全指導におけるKPI(重要業績評価指標)設定は、管理者の意識改革と具体的な行動変容を促す上で、非常に有効な手段となります。

単に「事故件数を減らす」という目標だけでは、具体的な行動に繋がりません。KPIは、より具体的で、測定可能、達成可能、関連性があり、時間制約がある目標設定が重要です。

KPI設定の具体例

次にタイミーでの応募を集めるためのポイントをお伝えします。

ヒヤリハット報告件数

重大事故に繋がる可能性のある「ヒヤリハット」事例の報告を促進します。目標件数を設定し、報告しやすい環境を整備することで、潜在的な危険要因を早期に発見し、対策を講じることができます。

安全教育の実施回数と内容

定期的な安全教育の実施を義務付け、その回数や内容をKPIとして設定します。eラーニングだけでなく、対面での研修やグループディスカッションなど、多様な教育手法を取り入れることで、効果を高めます。内容も、座学だけでなく、実技やロールプレイングを取り入れ、実践的なスキル習得を目指します。

ドライバーへの個別指導時間

管理者による、ドライバーへの個別指導時間をKPIとして設定します。点呼時だけでなく、日常のコミュニケーションを通じて、ドライバーの体調や心理状態を把握し、個別の課題に応じた指導を行います。指導内容を記録し、効果測定を行うことも重要です。

事故分析と再発防止策の実施状況

事故が発生した場合、その原因を分析し、再発防止策を立案します。表面的な原因だけでなく、根本原因を追究し、具体的な対策を講じることが重要です。対策の実施状況を定期的に確認し、添乗指導を活用し、項目ごとにチェックを行い対策の浸透度を計測することが必要です。

さいごに

これらのKPIを設定し、定期的に評価・見直しを行うことで、管理者の安全意識が向上し、具体的な行動変容に繋がります。また、KPI達成に向けた取り組みを通じて、管理者自身の指導力や事故分析能力も向上します。

安全な職場環境の実現は、企業にとって重要な責務です。このコラムが、皆様の安全活動の一助となれば幸いです。

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物流HRグループ 評価・賃金チーム シニアアソシエイト

運送・物流会社の「安全指導」や「管理職教育」をメインテーマとしてコンサルティングを行っている。現場で抱える、安全指導に関する課題に対して、最適な指導方法の提案や指導の仕組化を得意としている。トラック協会での講演経験も多数あり、現場主義の考え方のもと、安全指導・事故削減に対する課題解決のノウハウを数多く持っている。

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