新規案件が集まる物流企業のイメージ戦略

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齊藤 史織

船井総研ロジ株式会社 物流ビジネスコンサルティング部
グループマネージャー エグゼクティブコンサルタント

入社以来運輸・物流業を専門に、100社以上の会社にコンサルティング・アドバイスを行っている。業績アップをテーマに、マーケティング戦略の立案や販促・営業強化支援、ドライバー採用・育成・定着、中期経営計画の策定といった内容でコンサルティングを実施。最近では、2024年問題を背景に、物流会社・運送会社の生産性向上の必要性が高まり、デジタル化・DXなどによる効率化支援の実績を重ねている。​​​​

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本コラムでは、新規取引増加に向けた物流企業のイメージ形成の重要性についてお話しします。

企業イメージの重要性

物流業界において、新規の取引を増やしていくためには、企業のイメージは非常に重要です。

多くの物流会社が直面しているのは、「いいサービスを提供しているのに、なかなか新規の仕事が来ない」という問題です。どれだけ倉庫設備や効率的な運送体制が揃っていても、取引先がそれを認識していなければ、業務は拡大しません。強みを伝えるだけでなく、相手が「仕事を任せられる」と感じる印象をどう形成するかが鍵となります。

キャパシティがあるのに新規の仕事が来ない会社は、「あの運送会社評判いいけど、こっち方面の運行がないって聞くな」とか、「あそこの倉庫に保管できると都合がいいけど、満床っぽいから難しそうだな」とか、一方的に引け目を感じられているケースがあるかもしれません。

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見学や実績を通じた印象の改善

とある会社では、好立地・好条件の新倉庫で、オープン前はひっきりなしに問い合わせが来たのに、稼働後に問い合わせが減ったというケースがありました。理由を荷主に聞くと、「できた倉庫を見学して設備は良いと思ったが、埋まっているように見えて、もう受けてくれないと思っていた」と、実際はまだキャパシティがあるのに、想像で避けられていたことが発覚したのです。

それを受けて、その会社は、自社にはまだ余力があることを発信するために、特に倉庫見学時には満床に思われないように商品の配置を工夫し、近隣の倉庫との連携もアピールしました。その結果、問い合わせも再び増加したそうです。

運送でも同様です。とある会社では、常に新車を数十台~百台単位で購入し、新車のまま敷地に置いておくそうです。それにより、「ウチは大口の仕事もいつでも対応できますよ」というメッセージを発信しているとのことでした。

実際の仕事の品質の高さだけではなく、こうして「この会社は業務を受けられるキャパシティがある」という物理的なイメージを浸透させれば、問い合わせにつながるブランディングの醸成につながります。

おわりに

単に、アピールをするのではなく、自社が周囲からどう見られているかを正しく認識し、「いつでも請けてくれる、提案してくれる会社」として、イメージを持たれるよう、情報発信の戦略から見直すといいかもしれません。

上記のコラムを参考に、企業イメージの向上やキャパシティの認知を促進するための施策を検討してみてはいかがでしょうか。

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新規案件が集まる物流企業のイメージ戦略

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グループマネージャー エグゼクティブコンサルタント

入社以来運輸・物流業を専門に、100社以上の会社にコンサルティング・アドバイスを行っている。業績アップをテーマに、マーケティング戦略の立案や販促・営業強化支援、ドライバー採用・育成・定着、中期経営計画の策定といった内容でコンサルティングを実施。最近では、2024年問題を背景に、物流会社・運送会社の生産性向上の必要性が高まり、デジタル化・DXなどによる効率化支援の実績を重ねている。​​​​

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