物流業界人材市場動向から読み解く2024年に取り組むべきこと

Pen Iconこの記事の執筆者

松尾 一志

船井総研ロジ株式会社 物流ビジネスコンサルティング部
グループマネージャー シニアコンサルタント

10台から100台規模の運送会社を中心にドライバー採用やWebマーケティングのコンサルティングを行っており、多くの企業で業績アップに成功している 。特に広告を活用した問い合わせ数増加ノウハウを数多く持っている。​​​​​​

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本日は、2024年の物流業界の採用市場動向についてお伝えします。

ドライバーの入れ替わりが ”増加”

まず初めに、2024年問題により、ドライバーの入れ替わりは今までにも増して激しくなることが予想されます。

今まで通りの稼ぎを確保したいドライバーにとっては、コンプライアンス対策をしていないような稼げる会社への転職意欲が高まりますし、逆に、2024年問題を気にしているドライバーにとっては、コンプライアンス意識の高い会社への転職の意欲が高まっていくでしょう。

応募者の年齢層が ”二極化”

また、20代~30代のような若手ドライバーが集まる会社、50代~60代からの応募が多い会社というように、応募者の年齢層が二極化していくでしょう。

これは、ホームページやSNSをうまく活用できている会社とできていない会社に二分していることが原因で起こる現象です。

若手ドライバーが集まる会社は加速度的に若手ドライバーが増えていき、ますますSNSを活用できていない会社との差が開いていきます。

2024年に取り組むべき採用戦略

上記のような物流業界採用市場の情勢の中、2024年に取り組むべきことは以下の3つです。

1.SNSは当たり前、さらなる採用DX化を。

ホームページからの面接のスケジュール調整を自動化したり、チャットボットを使って面接までの不安を解消することで、応募率は格段に上がります。

また、LINE公式アカウントを使って求職者をファン化していき応募を集めていく手法も効果的です。

2.ドライバー労働生産性、利益率の向上を。

限られた労働時間の中で生産性を維持するためには、待機時間の正確な把握が必要です。

例えば、デジタコと連動しているシステムを利用し、その待機時間が、自己都合なのか荷主都合なのかを正確に記録することで、待機時間の削減・改善を図ることができます。

3.訴訟・監査のリスクに備えを。

離職が増えてくると未払い残業代の請求にも気をつけなければなりません。

歩合給を基準外賃金とし、歩合給の中に残業代が含まれているような賃金制度は未払いを指摘(訴訟)されるリスクがあります。早急に見直すことをおすすめします。

上記3つの取り組みを行い、2024年以降も業績を伸ばしていく会社を目指し、今年も躍進していただければと思います。

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