トラックドライバーに等級制度は必要か？

等級制度とは？

等級制度とは、社員の保有能力や与えられた職務内容、期待される役割に応じて分類を行い、序列化する制度のことで、業務を遂行する際の権限や責任、さらには処遇などの根拠となります。主に「職能資格制度」「職務等級制度」「役割等級制度」の3種類の分類基準があります。

職能資格制度

職能資格制度とは、社員が職務を遂行するために、どれだけ能力を持っているかを見極める制度のことで、その能力は、特定の職務に対してではなく、すべての職務に共通する形で表されます。／能力・人基準

職務等級制度

職務等級制度とは、仕事ごとに、それを遂行するために必要な知識、資格、熟練度、権限・責任、危険度、身体的・精神的負荷、会社に与える価値を整理して賃金などの基準に用いる制度のことです。／仕事基準

役割等級制度

役割等級制度とは、上記の職能（人）と職務（仕事の難易度）をあわせもった「役割」という考え方をもとに、会社が社員に期待する「役割」に対して序列化する制度のことで、ミッショングレード制度ともいいます。／役割基準

等級制度導入のメリット・デメリット

以上を上手く組み合わせて社員を序列化していくわけですが、乗務員の場合、「業務姿勢・安心・安全への取り組み・無事故など評価できることが限られており、わざわざ等級分けする必要がないのではないか？」という意見があります。

確かに、等級制度は、上手く導入しないと、年功序列、固定費が増大するデメリットがあります。一方で、役職のない乗務員に対しても階層を設定し、キャリアパスを明確にすることで、役職に就く前であっても職責や給料等に変化があるようにして、定着率アップを図ることができます。

半期ごとに人事考課を行って給与や賞与に反映するだけでは、将来に向けての道筋を示すのに不十分だと言えます。ぜひ、等級制度の導入をご検討ください。

さいごに

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