CO2排出量簡易算定方法

Pen Iconこの記事の執筆者

志宇知 咲

船井総研ロジ株式会社 物流ビジネスコンサルティング部 コンサルタント

運輸・物流業を専門に、業績アップコンサルティングを展開。マーケティング戦略の立案や販促・営業強化支援、ドライバー採用・育成・定着、デジタル化支援といったテーマをメインにコンサルティングを行なっている。物流業界における女性活躍の推進にも取り組む。

全日本トラック協会の調査によると、事業別にCO2排出量を算出した際の運輸部門(トラックのみに絞る)が占める割合は、日本全体の6.8%にもおよびます。中小運送会社が取り組む脱炭素の対策は、エコドライブ推進、環境性能の高い車両の導入、輸送効率化が多くを占めるのではないでしょうか。

企業の情報開⽰の⼀環でCO2排出量をCSR報告書、WEBサイトなどに掲載することで、環境対応企業としての企業価値を明確にできます。

CO2排出量の把握・管理は⼀つの正式な評価基準として物流業界においても注⽬を集めているのです。そこで本コラムでは、自社のCO2排出量の算出方法に関してご説明します。

CO2排出量の算出方法

様々な算出法が存在しますが、一般的な算出方法である燃料使用量から二酸化炭素排出量を算定する燃料法についてご紹介します。 計算式は以下です。

  • 【CO2排出量(kg)=燃料使用量(l)×CO2排出係数(kg–CO2/ ℓ)】

ここで肝になるのが、燃料使用量を何から引っぱってくるのかになります。

燃料使用料の算出方法

一般的には、満タン給油での出発、帰庫し、再度給油した分を使用量と計算されると思います。またインタンク設置の会社であれば在庫軽油量の差分から計算することも可能です。

ただし、傭車手配もしている場合は、協力会社の燃料使用量まで把握する必要があります。排出量算定に必要なデータ収集等が困難な場合は、政府統計、文献研究及び業界団体で公開されている業界平均データをもとに代用するところからはじめましょう。

今後取り組むべきこと

グローバルにおいても、5年~15年先を目標年として、企業の温室効果ガス排出削減の目標値が定められるようになりました。様々なガイドラインや規格の作成および開示要求等が進行しており、これらを行うことで投資家等のステークホルダーへの社会的信頼性向上、ひいてはビジネスチャンスの拡⼤が期待されます。

まずは、各事業者がCO2排出量を簡易に算定できるツール類が、全日本トラック協会などでも公開されていますので、今後の具体的な行動につなげるため、自社の実態をまず把握することからはじめてみましょう。

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船井総研ロジ株式会社 物流ビジネスコンサルティング部 コンサルタント

運輸・物流業を専門に、業績アップコンサルティングを展開。マーケティング戦略の立案や販促・営業強化支援、ドライバー採用・育成・定着、デジタル化支援といったテーマをメインにコンサルティングを行なっている。物流業界における女性活躍の推進にも取り組む。

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