キャリアパスを描ける物流会社は人が辞めない
ドライバーという職業柄、「キャリアプランを提示するのは難しい」と感じる経営者は多いかもしれません。しかし実際には、採用がうまくいっている会社や定着率の高い会社ほど、共通して社員がキャリアを描ける仕組みを持っています。
社員が将来を思い描ける環境こそが、定着率を高める最大の要因です。7月に開催した「先進モデル企業視察セミナー」と8月の「経営戦略セミナー」では、そのヒントとなる取り組みを直接学ぶことができました。本日は三重県のフレッシュ物流様、大橋運輸様、そしてDHLジャパン様の事例をご紹介します。
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目次
フレッシュ物流様(三重県):「100人100通りの働き方」
フレッシュ物流様は「100人100通りの働き方」を掲げ、キャリア形成を支援しています。未経験者でも安心して現場に入れるよう、必ず「寺子屋塾」で物流の基礎を学びます。その後は「パートナー制」で先輩社員と2人1組になり、数週間かけて実務を習得します。
単独で現場に立つ前に「何をどの順序で学ぶのか」が明確にされているため、不安なくキャリアをスタートできます。さらにシニア社員は定年後も給与を下げずに継続勤務でき、キャリアの終盤まで「ここで働き続けられる」という安心感を持てます。社員一人ひとりのライフステージに合わせてキャリアを描ける仕組みが、定着率を支えています。
大橋運輸様(三重県):「人に仕事を合わせる」
大橋運輸様は「人に仕事を合わせる」方針を徹底しています。短時間勤務のまま管理職を担えるよう、会議の時間を分割・オンライン化し、家庭や介護と両立しやすい仕組みを整備しています。例えば、夕方以降に会議を入れず、必要な議題は録画やチャットで共有。
これにより時短勤務の社員もキャリアを止めずに役職に就くことができます。「この会社でどう成長できるか」を一緒に描ける体制があるからこそ、長期的に働き続けられる環境が整っています。
DHLジャパン様:「People First」戦略
そしてDHLジャパン様の事例です。Tony Khan社長が語った「People First」戦略は、キャリアパスの仕組みを徹底的に整えています。全社員が持つ赤いパスポートの「Passport for Success」には受講した研修や習得スキルが記録され、次に必要なトレーニングやキャリアの可能性が一目で分かります。
昇進は100%内部登用。ドライバーから役員まで道筋が明確にされているため、「自分の未来が描ける会社」であると社員が実感できています。実際に日本法人の役員には、ドライバーからキャリアを積み上げた方が複数名おり、現場の社員にとっての働く意欲につながっています。
その結果、13年連続で「働きがいのある会社」に選ばれるなど、定着率とモチベーションの高さが実績として表れています。
さいごに
3社に共通するのは、キャリアパスを「制度として明文化し、現場で運用している」点です。
この最新事例やノウハウを知ることができるのが、今年10月に開催する物流HRサミット2025です。
定着・育成・採用の中でも、特に定着率のアップをテーマに、具体策をご紹介します。
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社員がキャリアを描ける会社は、人が辞めない会社になります。
ぜひ本サミットで、その実践のヒントをお持ち帰りください。
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