実現性×魅力をおさえたキャリアプランでドライバー未経験者を集める

Pen Iconこの記事の執筆者

白石 哲郎

船井総研ロジ株式会社 物流ビジネス支援部
DX経営グループ グロースクラウドチーム シニアコンサルタント

物流企業に対して倉庫作業員やドライバーの採用支援に主に従事。船井総研ロジの300社以上のクライアントデータから時流を分析し、採用課題改善の提案を行っている。​​

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ドライバー確保のためには、未経験者採用が重要になっています。未経験者を採用するために有効な策の一つにキャリアプランの提示があります。キャリアプランと聞くと一般的に一般社員から班長・主任、次に係長・・・というような、いわゆる出世ルートを思い描きがちです。ただ、未経験の若手ドライバーを採る上ではそれはあまり響きません。20~30代の若手は出世に対して意欲的でない傾向にあり、特にドライバーの場合は一人で仕事がしたいという理由で運転手の仕事を選んでいる方が多いからです。

ではどのようなキャリアプランが刺さるのでしょうか。一言で言うと「現実的なキャリアプラン」です。宮城の運送会社奥洲物産運輸さんがモデル事例となります。

出典:奥洲物産運輸<https://recruit.oushu-bussan.co.jp/forbeginner/>

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このキャリアプランのポイントは大きく2点です。

①入社してから3年程度の近い将来を示している。

転職の段階でその会社に長く骨をうずめて、出世しようという意識の方はあまり多くないと考えられます。入社して3年間という現実的な期間でどれだけ給料アップを狙えるのかを提示することで、現実的な未来を求職者が描くことができます。

②何ができるようになれば、自分の給料がいくらになるのか明確である。

「3年間経験を積んでトレーラードライバーとして成長すれば月給40万円が見える」という明確なゴールを提示しモチベーションを高めています。成長曲線が明確であるということは、逆に入社時の給料が低いことにも納得することができます。


細かい話ですが、モチベーションは期待(実現性) × 価値(魅力)に分解できるという考え方があります。「やればできそうだ」という実現可能性と「それを達成したい」と思える魅力や重要性の掛け算がモチベーションになるという理論です。奥洲物産運輸さんの事例はこの実現性×魅力をおさえたキャリアプランになっています。

このキャリアプランを設定するためには、未経験者が小型→中型→大型→トレーラーとステップアップできるような幅広い車種と仕事を確保しておくことが必要となります。奥洲物産運輸さんの事例を参考に未経験者の採用戦略を改めて検討してみてはいかがでしょうか?

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ドライバーという職業柄、「キャリアプランを提示するのは難しい」と感じる経営者は多いかもしれません。しかし実際には、採用がうまくいっている会社や定着率の高い会社ほど、共通して社員がキャリアを描ける仕組みを持っています。

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白石 哲郎

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