360度評価の失敗事例と導入しないほうが良い理由
目次
360度評価の導入
「管理職が管理職として機能していない。」「肩書はついているが、一般社員とやっていることが変わらない。」「実務担当者の方が良くやってくれている。」
上記のような背景から、「部下が上司を評価する制度」や「同僚同士で評価する制度」として、360度評価を導入したいといった相談を経営者の方からいただくことが多々あります。
360度評価は民主的で進歩的な感じがするので、肯定的にとらえる意見が多いです。実際、評価者(評価を行う側)にとっては自己主張や提案の機会が生まれ、それが会社にとって良い方向に向かったという事例があります。
人事評価のもつ意味・役割・機能
あらためて、人事評価の機能について整理しましょう。人事評価には、主に、①処遇格差付け・査定、②会社方針の徹底、コミュニケーションの促進、③人材育成、管理職の反省・管理職の自己啓発、といった意味・役割・機能があります。
そのため、人事評価は、本来、上司による評価が筋であって、会社が社員に対して行うものです。一歩間違えると、評価をする権利のない(全社的な視野で評価できない)人にも経営権の一部を与えることになりかねません。
360度評価を導入するメリット
一方、メリットとしては、360度評価によって 被評価者(評価される側)の上司が情報を把握することができます。
被評価者の職務に対する情報が多く入ってきますし、そのことによって特に指導しなくても、自分の欠点を自ら考えるようになります。中堅以上の物流企業、例えば、階層が多重で被評価者の情報を入手するのが難しい、業務内容・役割が明確で評価しやすい場合は、メリットがデメリットを上回ります。
とはいえ、360度評価は人事管理の施策の1つであって、人事評価とは別の話だと思います。導入にあたっては、慎重に検討していただければと思います。
さいごに
2021年6月18日(金)、当社主催で「運送会社の経営者のための人事制度見直しセミナー」を開催します。
運送会社の経営者が、一連の働き方改革関連法案やコロナ禍と上手く付き合いながら、どのように人事制度を見直せばいいか、会社と社員を守るための具体的な手法を公開するセミナーです。
ご興味ある方は、ぜひご参加ください。
また、当社は物流企業に特化した経営コンサルティングサービスを提供しています。上記で紹介した取り組みのほかにも、デジタル化、営業戦略・マーケティング施策や採用、中期経営計画の策定など、物流企業の業績アップをご支援しています。
いつでも、お気軽にご相談ください。
なお、コラムの更新やセミナーの最新情報はLINEでも配信中です。
この機会にぜひ『友だち登録』をお願いします。
↑クリックすると友だち登録用のQRコードが表示されます。
おすすめ情報
資料ダウンロード/運送業の人事制度
- 概要
- 賃金体系見直しのポイントや評価制度で社員のモチベーションを上げる方法を解説しています。
- 詳細
- https://www.f-logi.com/butsuryu/society/
サービス/ロジスティクスプロバイダー経営研究会
- 概要
- 業績アップに特化した物流企業が集まる経営研究会!船井総研ロジが主催する研究会は、日本の物流業界をけん引する企業が一堂に会し、業績アップのノウハウを学びます。
- 詳細
- https://www.f-logi.com/butsuryu/society/
サービス/物流企業向けコンサルティング
- 概要
- 当社が有する以下のノウハウを最大限に活用し、コンサルティングサービスを提供しています。物流業界に特化し、全国で300社以上の物流企業の業績アップコンサルティングを展開しています。
- 詳細
- https://www.f-logi.com/butsuryu/consulting/