運賃交渉のポイント
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・運賃交渉の目的
運賃交渉をする目的は、人材確保と将来のビジネスチャンスをつかむためです。人材確保をするために、ベースアップや労働環境に投資することはもちろん、激変する物流業界で新たなビジネスのチャンスが生まれたとき、先行投資ができる原資を確保する必要があります。
・運賃交渉のポイント
運賃交渉をするうえで、重要になるポイントがいくつかありますので、お伝えいたします。
①原価計算を行なう
運賃交渉をするうえで、まず、自社の計算をしなければなりません。感情論ではなく、根拠となる数字を示して交渉しなければ、難しいでしょう。また、交渉先を選定する際にも、荷主別、車両別、コース別の採算が合っているかを把握する必要があるので、しっかりと原価計算をしましょう。
②交渉先の選定
原価計算をした後は、どの荷主に対して、どのくらい運賃を上げるかを決めましょう。金額だけでなく、期限と担当者までしっかりと決めてください。
③提案資料の作成
口頭だけでは、値上げ交渉は難しいです。窓口の担当者が社内でその運賃要請を通すためにも資料が必要になります。資料に盛り込む内容は、物流業界の状況(燃料高騰、有効求人倍率、車両価格の上昇、最低賃金の上昇、働き方改革 など)、その荷主様との収支実績、値上げシミュレーション、実施スケジュールになります。
④リスクヘッジ
運賃交渉で重要になるのは、撤退も辞さない覚悟になります。そのためには、もし、その荷主と取引が終了しても、ほかに運ぶ荷物があることがとても重要になります。よって、運賃交渉と同時進行で、新規の荷主開拓や既存荷主からの増車依頼を増やしていく、取り組みが求められます。
⑤品質向上
品質が低いと主導権を持って、運賃交渉がしずらいです。品質をしっかりと高めることも交渉のポイントとなります。また、運賃交渉が成功したとしても、荷物の量が下がってきたときに、品質が低いと運賃の値下げや減車の要求がされやすくなってしまうので、品質向上は常に実施し続ける必要があります。
⑥ドライバー採用の強化
荷主は、人が集まる会社とは、継続的に取引を続けていきたいと思っています。よって、人が集まり、安定した輸送を提供できることも交渉のポイントになります。
・まとめ
運賃交渉はすぐに成果が出にくいですが、会社の重点施策とし取り組めば、必ず成果に結びつきます。担当者の『あの会社は難しい』という言葉を鵜呑みにせず、確固たる決意で、取り組んでいきましょう。
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