第77回 物流アウトソーシングの再考(2)

Pen Iconこの記事の執筆者

赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

物流アウトソーシングを成功させるには、そのアウトソーシングを実施するに至った方針を明確にする必要があります。

自社で物流オペレーションを行っていた時と比べると、そこには大きなリスク が発生している事が多々見受けられます。

方針を明確化し、進捗管理を行いながらアウトソーサーのオペレーションについて評価を行い、同時進行でリスクの回避策を構築します。

想定されるリスクは極小化させ、アウトソーサーとは双方向の情報共有が必要です。

 アウトソーシングを成功進行中と実感するには、

(1)アウトソーシング方針の明確化
(2)最適なオペレーターの選択
(3)進捗管理
(4)不確実性の極小化への取り組み
(5)オペレーションの評価・検証
(6)改善への取り組み
(7)定期診断&処方  

これら7項目が全て実施され、初めてアウトソーシングの成功を実感できると思われます。

しかし通常の物流管理体制で、このような取り組みが成されている事はあまり多くはないようです。

では、何かが欠けていると即ち「失敗?」と言うものでもなく、将来失敗と実感する時が近づいていると思われるのが、現在の物流アウトソーシングの実態ではないでしょうか。

「5年前のベストは現在のベストにあらず。」

…従って、過去の成功と思われたアウトソーシングも、第三者視点で診断すると、とても危うい状態の企業が多いと感じます。

自社の物流アウトソーシングに不安を感じた場合、第三者の視点で(1)〜(7) までの事項について、診断をしてみると良いのではないでしょうか?

一度アウトソーシングを実施していても、物流は進化・変革しています。

物流アウトソーシングを管理する物流部門こそが、日々研鑽を積みながら、明日 の成功を目指すべきでしょう。

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

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