第67回 失敗しない為のアウトソーシング

Pen Iconこの記事の執筆者

赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

今号からは、物流アウトソーシングを始めて実施する企業を例にとり、 その担当者の視点でアウトソーシングを成功に導くためのプロセスを、わかり易く丁寧に書いていこうと思います。

まず最初に、物流アウトソーシングの変革について少し復習してみます。

物流センターの外部委託(アウトソーシング)は、1990年代と比較する と、加速を増して「外部委託」の段階から「拡大委託」のステージへ移行してきました。

物流アウトソーシングの初期段階では、

①輸配送の委託
②保管・荷役の委託
③流通加工の委託  

とこれら物流専門事業者の領域内を外部委託する事が始まりとも言えます。

第二段階では、
①物流情報システムの設計・導入・運用の委託
②在庫管理の委託
③受注業務の委託
④調達物流との融合
⑤物流関連資材の購買委託  

と物流専門事業者の領域外も、物流アウトソーシングの枠組みへ 取組まれ、取扱範囲の拡大化が進みました。

この拡大化を推進した原動力は、「一括請負」から始まり、「3PL」へと発展し、「3PL」が定着してきた事によります。

また、第一段階のアウトソーシングと第二段階のアウトソーシングは、お互いの業務フローが密接に関連し、互いの業務効率を高めていく上で相乗的な繋がりがある事が最大の理由といえます。

これを、最近の流行言葉で言い表すと 「シナジー(相乗効果)の追求による業務効率のアップ」となります。

荷主企業の視点で見ますと、「部分最適」から「全体最適」への着目による 変革であります。

次号は第三段階について考察してみます。

Pen Iconこの記事の執筆者

赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

その他の記事を読むArrow Icon

ページの先頭へ