赤峰誠司の物流魂 2011.11.17

第207回 ポスト3PLの時代(5)

前号に続き、Web通信販売企業A氏から相談された「物流コンペ」の模様を紹介 します。

A氏から事の顛末を報告された経営幹部は、既に自社だけでは解決が困難な状況で あると判断した。

創業より時代の潮流に乗りマーケティングとマーチャンダイジングを駆使して 右肩上がりで成長したIT企業である。

物流に関しては運賃以外にあまり関心を持たなかった 企業でもあった。

社内を見渡してみても、中途入社のA氏以外に物流に関する適任者は不在であることも露呈した。

そこで、インターネットによる検索を行い偶然にも当社のことを知り連絡を取ることになった。

当社のネット通販担当コンサルタントBは、A氏から受けた相談を以下のように整理した。

(1)現状の物流体制・委託業務に関する把握と整理

(2)既存委託先との関係についての問題整理

(3)開催されている物流コンペの帰結

この3点のなかで、直ぐにでも解決しなくてはならないのは(2)既存委託先との関係についての問題整理である。

A氏からの相談によると、既存委託先との関係は既に”悪化”と判断できる状態であり、日々の業務に大きな混乱が生じている。

特に、カスタマーセンターからの苦情は 日に日に増すばかりで、解決の糸口が見つからないほど混迷の極みであった。

担当コンサルタントBは、「とにかく一度、物流センターを視察させてください」とA氏に申し出た。

A氏は快諾し、関係が悪化している既存委託先への配慮もあり事前にコンサルタントを同行 する旨連絡を入れた。

しかし、既存委託先からは、思ってみない返答があったのである。

「当社は業務請負契約の中で貴社の物流センターを運営しているので、他社はセンター内 に立ち入ることはできません!」

「したがって、外部コンサルタントの視察はお断りします!」

連絡を受けたA氏の顔は、見る見る蒼白となっていった。

次号に続く…。

Pen Iconこの記事の執筆者

赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

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