第183回 物流部門のBCP対策その4

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

■物流企業のBCP対策(3)自社の事業についての位置付け

国が定めるガイドラインにおいて、企業は次の3種類に分類されます。

①拡大期(まん延期)においても事業継続が求められる、社会機能維持に関わる事業者
②自粛が要請される事業者
③それ以外の一般事業者

物流事業者は概ね①か③に該当します。

自社及び周囲で新型インフルエンザがまん延した場合、予め策定しておく基本方針に基づいた行動をとる必要があります。

社会機能維持者の立場では、企業の社会的責任遂行の観点から自社の行動を選定します。

社会のため企業が継続しなければならならない社会的必要性に鑑みて、なんらかの業務実施の要請を受ける可能性があります。

その場合、拡大期に従業員の勤務体制や作業体制及び重要事業所を存続させるための代替案を事前に策定しておかなければなりません。

自社の従業員が新型インフルエンザ感染による欠勤率が○○%以上だと、規定に従って発令する「非常事態宣言」や異常事態を打開するために発令する「BCP対策発動宣言」など、社内外に告知できる明確なガイドラインが必要です。

社会的責任を遂行しようと非感染者を集めても、感染予防に関する十分な対策が講じられていないと、集合地点での拡大が想定されます。

物流事業者は社会的責任を担っている立場である場合が想定され、BCPに関する対策は十分に講じておく必要があります。

まずは経営者自らがBCPに対する知識を習得します。

その後幹部社員や全従業員への事前教育を実施し、緊急事態における発動時に混乱が少なくスムーズな対策が実践できるようにしておく必要があります。

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

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