第182回 物流部門のBCP対策その3
■物流企業のBCP対策(1)新型インフルエンザとは
今号は物流企業のBCP対策について考察します。
新型インフルエンザの流行は業種や業態に関係なく全ての企業にとってリスクと考えられます。
物流業が新型インフルエンザ対策を考えるうえで、最初に明確にしておかなくてはならない基本的な概念として、「インフルエンザは経営に大きな影響を及ぼす可能性のあるリスクである」との認識を経営トップ及びマネジメント層が持つことです。
「高だか風邪の一種じゃないか!」「注射を打ってマスクをしておけば、3日で治る!」程度の認識では困ります。
ドライバーも倉庫のリフトマンも物流業では利益を生み出す貴重な人材ですので、もし彼らが大量に欠けることがあったらどうするのか?
を事前に考えておかなくてはなりません。
まずは新型インフルエンザの定義です。
「新型インフルエンザ」とは、一般的な季節性インフルエンザとは抗原性が大きく 異なるインフルエンザであって、一般国民が免疫を獲得していないことから、全国的かつ急速なまん延により国民の生命および健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるものをいいます。(詳しくは厚生労働省HP下をご参照ください)http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/02.html
厚生労働省が「国民の生命および健康に重大な影響を与えるおそれがある」と説明している程恐ろしい病気なのです。
■物流企業のBCP対策(2)新型インフルエンザ
物流企業が新型インフルエンザに対する備えとして対策を考えると以下の項目を推察します。
(1)誰が新型インフルエンザと認定するのか?⇒医師ですね
(2)感染者が小人数の対策⇒ローテーション若しくは外部委託などの代替
(3)感染者が複数であり代替の対策では対応できない場合⇒継続事業を選定
(4)支店営業所・センターを封鎖(閉鎖)する程のレベルで感染者が発生した場合⇒ここは深く考察の必要がありますので次回へ持ち越しです。
(5)顧客の担当から感染者が発生し、自社に影響があると想定された場合⇒ここも深く考察の必要がありますので次回へ持ち越します。