第167回 2009年上半期を振り返って

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

2009年度もあっという間に下期に突入しました。

上期(2009年4月〜9月)を振り返ると、多くのやり残が悔やまれます。

筆者の場合、「やるべき事」は、(1)今直ぐに始めること(2)1ケ月〜3ケ月の間で開始すること(3)今年中(1年以内)に始めたいこと、といった分類をしています。

比較的に今直ぐにやり始めることは実現できているのですが、中期・長期となる場合は、自身の立てた計画が甘いのか、実行力に欠けるのか、なかなか思い通りにはならないものです。

筆者自身のことを冷静に自己分析してみると、今直ぐにやらないと後でもっと大変な思いをすることや、とにかく行動してみようと思ったことは実現できるタイプですが、長期間に渡ってじっくりと溜めを効かせながら物事の成就を待つことが苦手なようです。

不況に苦しんでいる今の日本経済は、筆者のように目の前にある課題にだけ取組むようでは、3年後5年後に悔やまれることになります。

ここは、じっくりと中長期の視野に立った戦略を構築し、21世紀に適った経営の変革が望まれます。

物流に対する人々の関心は、高速道路無料化案や暫定税率廃止案、温暖化ガス排出量25%削減案など今度一段と強まる可能性があります。

永遠のテーマとも言える「物流改善」は、単一企業のみの取り組みでは、社会の中で「部分最適」と位置付けられてしまいます。

メーカーから小売業に至るSCM全体での改善活動が今や「全体最適」として認知される時代ではないでしょうか。

船井総研ロジのコンサルティング部へ、最近多く持ち込まれる物流相談に、「物流のアウトソーシングを止めて自社物流に戻したいので手伝って欲しい」、「物流のアウトソーシングが上手くいってないので、再構築をしたい」といった荷主企業からの”SOS”が急増しています。

不況下のこの時期に、なぜ物流アウトソーシングを実施している荷主企業からの悲鳴に近い”SOS”が発信されているのでしょうか?

コスト削減が主テーマであるならば当然のことと考えられますが、アウトソーシングを自社へ戻すことや、失敗だからやり直したいといった極めてネガティブな相談にはとても違和感を感じてなりません。

上記の背景を踏まえて、次号から新連載企画「物流アウトソーシングの落とし穴!」を開始します。

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

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