第128回 2008年は新時代の幕開けだった

Pen Iconこの記事の執筆者

赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

「9月11日 米国大手証券会社のリーマン・ブラザーズがチャプター11
を申請」※チャプター11(米国連邦破産法11条)=事実上の倒産

このNewsにより、金融業界内における混乱・再編にとどまらず、世界同時不況
の幕開けが始まりました。

その後国内自動車産業を初めとする、日本有数の企業が大幅な下方修正・人員削減などの発表を次々と行い、混迷の極みとなりました。

米国の一企業が破綻した「リーマンショック」なるものが、世界中のこれまでの経済活動について警笛を鳴らし、「変革」の一石を投じたものです。

運輸業界では、数年間苦しめられてきた燃料高騰問題が収束し、余儀なく続けてきた赤字運行や赤字配送にも復調の光が見えてきました。

しかし、今後想定される「縮小化経済」においては、経営のベースであった顧客や配送のベースであった物量に大きな変化が現われ、これまでの経験が十分に発揮されない「新時代」に突入します。

「縮小化経済」のトレンドとして考えられる方策は、自社単独で行っていた貸切輸送やチャーター便が、他社との相乗りによる共同配送や路線便にシフトされます。

特定の地域や商品に特化した「共同配送」は今以上に重宝され、少量時代から先鞭をきって共同配送に取組んだ苦労が報われることとなります。

その使命は終焉したと言われた、特定積み合わせ事業(特積み/路線)は今再び、その地道なインフラ網を生かした少量他頻度廉価を実現する輸送手段として確実に上昇すると思われます。

昨年までと今年・来年以降は間違いなくこれまでと違った価値観や経済活動に世の中が流れ、何が正しくて何があるべき姿かを明確としない混迷が続きます。

言葉では言い表せない厳しく辛い時代かもしれませんが、企業として、人としてやるべき事を愚直に行い、周囲と連携し、決めたことに対して継続した行いこそが力となって難局を乗り切る原動力となるのでないでしょうか。

今年一年大変お世話になりました。

2009年も引き続き、皆様のお役に立てるメルマガを発行し続けますので、どうぞ宜しくお願いします。

2009年は皆様の新時代における幕開けとなれる年である事を、心よりお祈り申し上げます。

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

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