第112回 ハイレベルな物流現場を持続する7つのコツ(1)

Pen Iconこの記事の執筆者

赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

物流現場というのは、ひと目見ると概ねその現場のレベルがわかり、ひと回りすると、全容が把握できます。

優れている現場とはいったいどういった現場なのでしょうか?

ひとつは、高品質な事。高品質とは、間違いが無く在庫管理精度も高い事を指します。

もうひとつは、全スタッフが品質向上やコスト逓減に向かっている事です。

これまで、多くの物流現場を拝見してきましたが、それぞれの現場で成されている工夫や改善手法には目を見張るものもあり、時には「これは凄い!」と感服するものもあります。

製造現場には計画や改善が徹底されているが、物流現場にはそのノウハウが浸透されていない事はよくある事です。

ではなぜ物流現場に「計画」や「改善」が、製造現場のように伝わらないのでしょうか。

それは、「生産計画」を基にした「人員配置」や「生産性向上」のための活動が、物流現場においては「終わり仕舞い」という業務の性質の違いが大きな要因と考えられます。

入庫や出庫の物量情報には、生産のような計画的なものではなく、いわば受動的な性質の業務といえます。

生産には、必ず計画に基づいた業務の始まりがあり、能動的な性質が高いことが業務の安定にも繋がります。

自らが計画を立てられない物流現場は、「受動的」であり「リアル」な要素の極めて高い職場であるので、その管理者にも求められる能力は必然的に相違します。

今号からは、荷主企業・物流企業にとっての「ハイレベルな現場」を作り、その現場を持続していくコツをお伝えしていきたいと思います。

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

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