第105回 物流子会社の影響力その5

Pen Iconこの記事の執筆者

赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

「外販」を親会社より求められる物流子会社は、今となっては至極当たり前となりました。

それまでは、親会社(若しくは関連・グループ会社)の要求に対しては忠実に確実に答えてきました。

業務指示やコストに対する無理な要求を、決められた期間中に対応する術は、十分に培われています。

また、その熟知した商品の取扱方法や輸送方法など他社が簡単に真似の出来ないノウハウがあるものです。

しかし、これが外販となるとそうはいきません。

直接的な指示を出された課題についての解決力は十分あるものの、潜在的な課題や問題点を把握し、仮説によって顕在化させる事などは、これまでの子会社物流の経験ではあまり無かった事だと思われます。

物流子会社が「外販活動」を行う上で、解決しなくてはならない大きな壁があります。

その壁を以下の6段階にまとめてみました。

Step1:こちらの意図した方向へ導くための会話や情報収集力
⇒コミュニケーション力の強化

Step2:ヒヤリングによる課題抽出
⇒ヒヤリング力の強化

Step3:抽出した課題を解決する思考や想像
⇒仮説力の強化

Step4:他人にわかり易く説明できる資料作成及び発表
⇒提案営業力の強化

Step5:競争優位な物流費の提供
⇒コスト競争力の構築

Step6:顧客に安心や信頼を与え、受注を確実に決めてくる能力
⇒開発営業力の定着

これら6段階のStepを筆者は、「開発営業力の6ステップ」と言います。

いずれも、開発営業には欠かせないスキルであり、物流子会社に限らず新規開拓を行う全ての物流会社には欠かす事の出来ないスキルです。

このスキルは開発担当営業マンにのみ必要なスキルではなく、開発営業を行う企業に必要な文化や風土とも言えるものです。

次号に続く。

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

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