第101回 物流子会社の影響力その1

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

物流業界においては燃料や梱包資材費の高騰、人手不足、人件費の上昇といったマイナス3材料が同時に進行し、経営環境は極めて厳しい状況下におかれています。

国内産業の景気減速にともない、荷主企業の物流業界への要望も微妙に変化し、ここ数年のニーズであった「環境への対応」や「コンプライアンスへの取組み」、「顧客満足度の追求」といったポジティブ アクションが主流から傍流へはずれ、今また「コスト削減要求」が再燃しています。

2000年以降、日本の物流業界は海外からの「物流不動産ファンド」と融合し、大型物流センターを中心とした「ハブ&スポーク方式」へと移行し「センター化」や「在庫圧縮化」などといった機能の集中現象が大手物流企業を中心に展開されてきました。

元来、利益率が高いと言えない物流業界では燃料費や車両費、物件費や人件費といったコストに大きく経営環境が左右され、「第二次 大競争時代」へと突入したものと思われます。

この厳しい状況下の中で、新規を獲得して成長して行くか、既存をしっかりと守って体力を温存するかは、その企業におかれた経営環境にもよります。

今こと戦略的に、何をすべきかを明確にし、従業員や協力関係先及び株主へもしっかりとした方針を掲げる時なのではないでしょうか。

そもそも物流子会社とその親会社においては永らく互恵的な関係であり、「モノ・ヒト・カネ」において、極めて柔軟な間柄でありました。

その親子間が、物流業界における大競争時代においては崩壊しつつあると感じています。

今後の物流子会社の役割・使命とは?親会社の視点、親会社株主の視点、物流子会社の視点、その従業員の視点など各々の立場によって視点は違ってきます。

今号より、物流子会社の役割・使命を考察し物流業界における変革を占ってみようと思います。

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

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